厚労省が「ジカ熱」海外流行地への渡航者に向け注意喚起

 中南米を中心に感染が多数報告されている「ジカ熱」について、厚生労働省は2月2日、ホームページ上で海外の流行地へ出掛ける人に向け、注意を呼びかけた。国内での感染例はないが、流行地域への渡航には注意が必要だという。

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 中南米を中心に感染が多数報告されている「ジカ熱」について、厚生労働省は2月2日、ホームページ上で海外の流行地へ出掛ける人に向け注意を呼びかけた。国内での感染例はないが、流行地域への渡航には注意が必要だという。

 国立感染症研究所によると、ジカ熱とはジカウイルスによる蚊媒介感染症。2007年にミクロネシア連邦のヤップ島、2013年にフランス領ポリネシア、2014年にチリのイースター島、2015年にブラジルとコロンビアを含む南アフリカ大陸で流行が発生し、地理的な拡大を見せている。

 厚生労働省によると、ジカ熱は感染しても症状がないか、症状が軽いため、気付きにくいことがあるという。おもな症状は、軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、関節痛、倦怠感、頭痛など。潜伏期間は3~12日。日本国内で感染した症例はない。

 ウイルスに感染した患者を蚊が吸血すると、蚊の体内でウイルスが増殖。その蚊が他者を吸血することでウイルスが感染する。人から人へ直接感染する病気ではない。妊娠中の女性が感染すると胎児に感染する可能性が指摘されているが、その感染機序や感染時期はわかっていないという。

 アフリカ、中央・南アメリカ、アジア太平洋地域で発生があり、近年は特に中南米で流行している。予防法は、海外の流行地に出掛ける際は、長袖、長ズボンを着用し、できるだけ肌を露出せず、虫除け剤を使用するなど、蚊に刺されないように注意すること。妊婦は、流行地域への渡航は可能な限り控えた方がよいという。

 厚生労働省では、海外の流行地において蚊に刺されてから数日後に軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、関節痛、倦怠感、頭痛などの症状が見られた場合は、医療機関を受診するよう呼びかけている。
《奥山直美》

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