いまどき中学生の将来の夢、垣間見える夢と堅実志向

 首都圏・新潟・茨城で個別指導塾を展開する森塾と総合教育企業スプリックスは、中学生を対象に「将来なりたい職業」の実態調査を実施。男子の1位は「スポーツ選手」、女子の1位は「保育士」であることが明らかになった。

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 首都圏・新潟・茨城で個別指導塾を展開する森塾と総合教育企業スプリックスは、中学生を対象に「将来なりたい職業」の実態調査を実施。男子の1位は「スポーツ選手」、女子の1位は「保育士」であることが明らかになった。

 調査は森塾に通う中学生を対象に2月に実施したもの。男子166人、女子244人、計410人から回答を得た。現在の中学生は、2020年頃に成人を迎える。調査からはいまどき中学生の将来に対する夢と現実が垣間見られた。

 将来なりたい職業ランキングの男子1位は「スポーツ選手」15.1%。部活動などでやっているスポーツが好き、好きなスポーツの有名選手に憧れている、との意見が多くあがった。5位には「スポーツのコーチ」4.2%もランクインしており、合わせると約20%がスポーツ関連の職業に就きたいと考えていることがわかった。成人を迎える頃に開催される東京オリンピック・パラリンピックを意識してか、夢のある結果となった。

 一方、女子は1位「保育士」11.1%、2位「看護士」5.3%という結果に。女性が多く活躍する2つの職業に人気が集まった。子どもが好き、人の命を助ける素晴らしい仕事だから、との意見に加え、「待機児童が多い社会に役立ちたい」「資格があれば全国どこでも就職できる」といった現実味のある意見も見られた。女子では、5位に「ディズニーのキャスト」2.5%という夢のある職業がランクインした。

 共通して人気が高かったのは、男子2位(6.6%)、女子3位(3.7%)の「教師」。教師の職業環境の厳しさが問題となる中、子どもたちはいまも教えてくれる学校の先生への尊敬や憧れを抱いていることがうかがえる結果となった。そのほか、男子3位「会社員」6.0%、4位「公務員」5.4%と、安定した収入や不安要素が少ない現実的な職業に就きたいとの意見も見られた。

 いまどき中学生の職業観からは、「大きな夢」と「堅実志向」が見られる。背景には、リーマン・ショックによる世界的な不景気や3.11の大震災の経験、2020年の東京オリンピック開催など、この世代が育ってきた時代背景が影響を及ぼしている傾向も見られた。

◆中学生の将来なりたい職業ランキング
【男子】
1位:スポーツ選手(15.1%)
2位:教師(6.6%)
3位:会社員(6.0%)
4位:公務員(5.4%)
5位:スポーツのコーチ(4.2%)
6位:建築士(3.6%)
7位:調理師(3.0%)
8位:自動車・鉄道整備士(2.4%)
9位:ゲームクリエイター(1.8%)
9位:プログラマー(1.8%)

【女子】
1位:保育士(11.1%)
2位:看護士(5.3%)
3位:教師(3.7%)
4位:パティシエ(2.9%)
5位:ディズニーのキャスト(2.5%)
5位:美容師(2.5%)
7位:キャビンアテンダント(2.0%)
7位:デザイナー(2.0%)
9位:アパレル店員(1.6%)
9位:声優(1.6%)
9位:薬剤師(1.6%)
《畑山望》

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