トビタテ!留学JAPAN第2期生、東日本318名が壮行会に参加

 文部科学省は6月11日、「平成28年度官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム・高校生コース」における第2期派遣留学生の壮行会を開催した。

教育・受験 高校生
派遣留学生や保護者が集まった壮行会会場(文部科学省3階講堂)
  • 派遣留学生や保護者が集まった壮行会会場(文部科学省3階講堂)
  • 派遣留学生や保護者が集まった壮行会会場(文部科学省3階講堂) 撮影:佐久間武
  • 力強いメッセージで鼓舞する馳文部科学大臣 撮影:佐久間武
  • 激励の言葉を送るジェイテクト取締役会長の新美篤志氏 撮影:佐久間武
  • 第1期生からはアドバイスと応援メッセージが伝えられた 撮影:佐久間武
  • 第2期生による決意表明には会場から大きな拍手が送られた 撮影:佐久間武
  • アカデミック、プロフェッショナル、スポーツ芸術、国際ボランティア各分野の代表生4名 撮影:佐久間武
  • プロジェクトリーダー船橋力氏による「TOBITATE」Tシャツの紹介には会場からどよめきも 撮影:佐久間武
 文部科学省は6月11日、「平成28年度官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム・高校生コース」における第2期派遣留学生の壮行会を開催した。東京会場での壮行会では、東日本エリアの派遣留学生318名が参加。保護者・学校関係者・支援企業等関係者の参加も含め、文部科学省3階講堂は満杯となった。

◆第2期生へ激励…何を感じ、何をしなければならないか

 開会の挨拶で登壇した馳文部科学大臣は、留学生に選ばれた第2期生に対し、「帰国した時に、何を感じたのかと同時に、何をしなければいけないのかを考えていただきたい」という力強いメッセージが投げかけた。

 馳文部科学大臣による激励ののち、現在180を超える支援企業の代表としてジェイテクト取締役会長の新美篤志氏が登壇。海外に飛び立つ生徒たちに向け、「当事者意識を高めること、現場主義、チャレンジの3点を大事に」するよう激励した。

 馳文科省と新美氏に加え、第2期生には第1期生からのメッセージも送られた。すでに留学を終えた第1期生は、新“トビタテ生”に向け、さまざまな国の人たちとの価値観の相違を認めて受け入れることの大切さなどをアドバイスした。

◆応募総数2,057人、第2期生に聞く将来への展望

 今回の高校生コース第2期生では、アカデミック(テイクオフ・ショート・ロング)、スポーツ・芸能、プロフェッショナル、国際ボランティア、合計6つの分野で募集を行い、2,057人が応募。510人が採用されており、壮行会当日はアカデミック、プロフェッショナル、スポーツ・芸術、国際ボランティア各分野から1名ずつ、計4名が登壇し、決意表明を行った。

 山梨学院高等学校3年の吉村公介さんは、米ペンシルバニア州リーハイ大学の国際起業家育成サマープログラムに参加する。リーダーシップや起業スキルなどを、世界中から集まった高校生とともに学ぶ予定だ。「その成果を地元に持ち帰り、将来的には留学を支援する活動もしたい」と、将来への展望は大きく広がる。

 他3名も「札幌を今以上の観光都市にしたい。最高のホスピタリティを」「聴覚障がいにおけるトレーニング理論と障がいに対する環境を経験したい」「貧しい子どもたちをひとりでも笑顔にしたい。熊本の被災から実際に経験しなければわからないという意識が高まった」と続き、“なぜ自分は留学するのか”を生徒自身が良く考えている印象が強い。

 決意表明を行った生徒のほか、壮行会に参加していた派遣留学生2名のそれぞれユニークな計画を紹介しよう。プロフェッショナルと国際ボランティアの分野での派遣が決定している生徒2名に話を聞いた。

◆海外の物流を肌で知るために

 プロフェッショナル分野は、おもに観光、IT、調理等のキャリアカレッジでの学び、農場や工場などでの実地研修、インターンシップなどに参加することを目的としている。この分野で旅立とうとしている、福井県立高志高等学校2年の新尋開理さんは、「物流が発展してきた欧州で、物流に関する経営や管理などを学びたい」という思いから「トビタテ!JAPAN」に応募したという。

 「身の回りにあるたくさんの物は、いろんな材料を集めて組み立てられています。昔から多くの人が関係してきた、そのひとつひとつを繋ぐものに“物流”があると思います。」(新尋さん)新尋さんは、オランダにある欧州ヤマト運輸で約1か月、見学や実地体験をする予定。

 オランダは、地理的優位性もあって欧州の物流中心地である。行き先の計画から自分で書類を準備し、語学も学校の先生の協力を得るなど、目的意識がしっかりと行動に結びついていることを感じた。新尋さんの将来の夢は、やはり物流関係の仕事に携わること。新尋さんのご家族は、今回の合格に驚きつつも、快く応援してくれているそうだ。

◆自分で現地に行く、その行動を大事にする

 国際ボランティア分野では、NGOなどが主催する支援活動に参加するほか、国際協力について関係機関で学び、理解を深めることを目的としている。今回の「トビタテ!留学JAPAN」で中米のベリーズという国で自然環境保護におけるボランティア活動の計画を立てているのが、山梨県立上野原高等学校2年の大神田詩織さん。

 「自分で現地に行って何かをする、その行動が大事なんです。チャレンジです」―言葉が力強い。孤児院のケアも視野にあったという彼女は、自然環境を守る現場に関心を絞った。サンゴ礁の保護やウミガメの調査、海岸の清掃、そして、スクーバダイビングのライセンス取得も計画に入れている。

 大神田さんは、多くの海外ボランティアやインターンシップのプログラムに実績のある「プロジェクトアブロード」を通じて渡航する予定。こうした国際ボランティア活動も、「トビタテ!留学JAPAN」による奨学金制度の対象になるケースが増えている。

◆幅の広い、多種多様な経験が成長に

 未知の世界に飛び込まんとする、決意に満ちた生徒たちの顔はみな、とても輝いて見えた。「トビタテ!留学JAPAN」は、何より自主性が重んじられていることから、多種多様な経験や交流を生徒自身が生み出し、さらに次のステップに意識が高まる可能性を期待させる。

 海外留学は、アカデミックな分野はもちろん、こうしたプログラムを通じ、その他のスポーツや芸術、国際ボランティアなど、さまざまな分野にも門戸が開いている。この事実を、多くの生徒や保護者、学校関係者にも知ってほしいと感じた壮行会だった。

 東京会場の壮行会は、午前中に壮行会第一部が行われたのち、懇親会を挟み午後から事前研修も実施された。今後、6月18日には、神戸会場で西日本の生徒を対象とした壮行会も実施される予定。
《佐久間武》

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top

旬の教育・子育て情報をお届け!(×をクリックで閉じます)