大学通信が運営する携帯サイト「教育進学総合研究所」は9月8日、「業界別有名企業就職者数ランキング」を発表した。建設・住宅、食品、化学など8分野の業界についてのランキングを用いて、2016年卒大学生の就職状況について解説している。 建築・住宅のトップは、大和ハウス工業や積水ハウスなどに257人が就職した日本大学。2位以下には早稲田大学124人、近畿大学115人が続いており、私立大学が強い業種となった。また、製造業では早稲田大学が強く、食品、化学、自動車の業種において1位にランクイン。早稲田大学は先進、基幹、創造と3つの理工学部があり、理工学系のエンジニア職に加え、事務系に就職する文系学生も多いという。 私立大学と比べ、難関国立大学が強い業種もある。大阪大学の卒業生数は早稲田大学の4割程度だが、機械・機器と造船で1位に。難関国立大学は、産学連携などの共同研究を通じた地元企業とのつながりがあるためで、大阪大学の卒業生もダイキン工業や川崎重工業といった関西に根付いた企業に多く就職している。 医薬品についても難関国立大学が優勢で、1位の東京大学に続き、大阪大学が2位に入った。造船にいたっては1位の大阪大学から、2位に神戸大学、3位に京都大学と5位まですべて国公立大学が占めている。 就職のハードルが高い商社については、慶應義塾大学192人を筆頭に、早稲田大学、東京大学、京都大学と私立・国立のトップ大学が並ぶ。教育総合研究所によると、特定の難関大による寡占化が進む中、商社は17年卒業の大学生に対してプロモーション活動を強化しているという。その結果、学生の商社人気は高まっており、寡占化の傾向に変化が見られるのか注目だとした。 業種別有名企業就職者数ランキングは、Webサイト「キャンパスナビネットワーク」にて今週の無料記事として掲載されている。各業種の就職者数など詳細なランキングは、携帯サイト「教育進学総合研究所」から閲覧できる。