避難所指定の公立学校、断水時のトイレ保有は半数程度…文科省

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地域防災計画や防災マニュアルなどにおける防災担当部局との連携・協力体制の構築状況
  • 地域防災計画や防災マニュアルなどにおける防災担当部局との連携・協力体制の構築状況
  • 避難所に指定されている学校数
  • 避難所に指定されている学校における学校施設利用計画の策定状況
  • 避難所に指定されている学校の防災機能の保有状況
  • 要配慮者の利用が想定される屋内運動場や校舎におけるスロープなどによる段差解消・多目的トイレの整備状況
 避難所に指定されている公立学校のうち、断水時に利用できるマンホールトイレや簡易トイレなどを保有する学校は49.5%であることが、文部科学省の調査からわかった。都道府県別では、東京都や神奈川県は9割以上となっているが、秋田県や長崎県など1割未満の県もみられた。

 文部科学省では、学校施設における防災機能の向上の観点から、避難所となる全国の公立学校の防災機能の保有状況などについて調査を実施。8月29日に公表された調査結果では、全国の公立の小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、高等学校、特別支援学校を対象に、平成29年4月1日現在の状況をまとめている。

 地域防災計画や防災マニュアルなどにおける防災担当部局との連携、構築状況については、1,810の公立学校設置者のうち95.2%が、「連携・協力体制を構築している(予定を含む)」と回答。8割近くの設置者が「地域防災計画などでそれぞれの役割を明確化している」という。

 全国の公立学校33,638校のうち、避難所に指定されている学校は30,994校。災害時、地域住民の誘導から学校施設の学校再開まで、校舎および屋内運動場、校庭などをどのように活用するか定めた「学校施設利用計画」の策定状況については、避難所指定学校の39.7%が利用計画を策定済みと答えている。

 児童生徒、職員・地域住民などが避難し、救援物資が届き始めるまでの「生命確保期」に必要な防災機能の保有状況についても調査。避難所指定学校における各防災機能の保有率は、「備蓄」が72.0%、「飲料水」が66.4%、「通信」が77.2%だったのに対し、「電力」は53.4%、「断水時のトイレ」は49.5%にとどまった。特に「断水時のトイレ」は都道府県で差があり、東京都94.7%、神奈川県96.1%のように高い保有率の都県もあれば、秋田県4.5%、長崎県3.1%のように1割に満たない県もみられた。

 要配慮者の利用が想定される学校における整備状況をみると、スロープなどの設置による段差解消は屋内運動場で61.9%、校舎で64.6%だった。一方、多目的トイレの設置については、屋内運動場は34.1%と、校舎の61.0%に比べて低い整備率となっていた。

 文部科学省は今後の推進方策として、地方公共団体において、引き続き避難所機能の確保のための連携・協力体制の整備および防災機能強化の取組みなどを推進するよう通知を発出予定。また、地方公共団体が必要な施設設備などの整備を進められるよう、学校施設予算だけでなく、関係府省庁における関係予算も含めて必要な予算を確保していくという。
《黄金崎綾乃》

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