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闇バイト「相談先がない」3割超…若者の孤立と困窮

 13~25歳を対象にLINEを使った進路・就職・生活相談サービス「ユキサキチャット」の登録者を対象に「闇バイトに関するアンケート」を実施したところ、約4割が「あやしい求人を見たり誘われた経験がある」と回答し、約1割が「闇バイトの経験がある・周囲に経験ある人がいる」と答えた。

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3人に1人が闇バイトに誘われても「どこにも相談しない」「相談先がわからない・判断できない
  • 3人に1人が闇バイトに誘われても「どこにも相談しない」「相談先がわからない・判断できない
  • 闇バイトは困窮する若者の身近に
  • 闇バイト検討層ほど「頼り先」がない
  • 闇バイトから狙われる前に、困窮する若者に支援を|D×P寄付募集・春

 認定NPO法人D×Pは、13~25歳を対象にLINEを使った進路・就職・生活相談サービス「ユキサキチャット」を運営している。今回、同サービスの登録者を対象に「闇バイトに関するアンケート」を実施したところ、約4割が「あやしい求人を見たり誘われた経験がある」と回答し、約1割が「闇バイトの経験がある・周囲に経験ある人がいる」と答えた。これにより、闇バイトが若者にとって身近な存在であることが明らかになった。

 調査は、全国の13~25歳の男女を対象にアンケート回答フォームへの入力形式で実施し、512名の回答を得た。

 調査結果によると、3割以上の若者が闇バイトに誘われても「相談しない/判断できない」と回答しており、相談先がない若者の実態が浮き彫りになった。理由としては、「相談しても解決できなさそうだから」(46.9%)、「電話で相談するハードルが高い」(35.2%)、「警察や相談先の大人に怒られるかもしれない」(34.6%)があげられた。

 さらに、4人に1人が「今後、闇バイトに誘われた場合、お金に困ったらやるかもしれない」と回答しており、生活費や奨学金返還、病院代、税金支払いなどのために闇バイトを選択肢として考えていることがわかった。特に、経済的に苦しい状況や頼り先がない状況が浮き彫りになっている。

 D×Pは、こうした若者の孤立と困窮を解決するため、クラウドファンディングサービス「READYFOR」にて「闇バイトから狙われる前に、困窮する若者に支援を|D×P寄付募集・春」を開始した。目標金額は2,000万円で、2025年4月8日から5月30日まで支援を募る。集まった資金は、ユキサキチャットの運営費として、食糧支援や現金給付、スタッフの採用・人件費、政策提言などに使用される予定である。

 D×Pは、経済的困難や中退、虐待など、さまざまな困難な環境下にあるユース世代の孤立を解決するために活動している。特にユキサキチャットは、不登校や中退、家庭内不和、経済的困難などを抱えた若者がLINEで進路や就職相談ができる窓口として機能している。25歳までの若者を対象に生活困窮の相談も受け付けており、経済困窮する若者には現金給付や食糧支援を実施している。

《風巻塔子》

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