奨学金事業延滞者は3.9%、制度に正しい理解を…JASSO

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日本学生支援機構(JASSO)
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  • 公開された資料「奨学金事業への理解を深めていただくために」について
 日本学生支援機構(JASSO)は平成29年11月10日、広報資料「奨学金事業への理解を深めていただくために」を公開。奨学金事業について、データや事実に基づき正しく理解してもらうための資料で、JASSOのWebサイトやYouTubeにて閲覧できる。

 JASSOによると、このところ奨学金事業に関しさまざまな報道や出版がされているが、誤解に基づくものも散見されている。JASSOはこれらの影響により、「奨学金を利用して大学などで学びたい」と考える学生・生徒が過度に不安を煽られ、進学や学業を断念してしまうのではないかと懸念し、広報資料を作成。奨学金に関心を持つ多くの人に閲覧してもらい、実際のデータやファクト(事実)に基づき正しく理解してほしいとしている。

 資料は、「奨学金事業の重要性」「奨学金の貸与」「奨学金の返還」「返還困難時のセーフティネット」「延滞者への対応」「奨学金制度の拡充」の6項目で構成。

 まず、JASSOの奨学金事業においては、年間の貸与金額が平成22年度に1兆円を突破している。近年では、国による「有利子から無利子へ」の流れを加速するという方針があり、第一種奨学金(無利子)を拡充。平成23年度の2,565億円から、平成28年度には3,225億円へと増加している。

 平成28年3月に貸与が終了した奨学生1人あたりの平均貸与総額は、第一種奨学金が237万円、第二種奨学金が343万円。貸与を受けた奨学金は必ず返還しなければならならず、奨学金の申込みをする前に本当に必要な最小限の金額や、卒業後は何年間かけて毎月いくら返還するのかを十分に考え、理解しておく大切さを訴えている。

借り過ぎに注意するため、JASSOはWebサイトで利用できる「奨学金貸与・返還シミュレーション」も紹介。奨学金の代表的な返還例も掲載しており、代表的な返還例は毎月1万5,000円程度だという。また、返還された奨学金は、次世代の学生に向けた貸与奨学金の原資であることも明記している。

 奨学金の延滞者数についても、データとともに掲載。3か月以上延滞している返還者数は、平成21年度をピークに減少傾向にある。平成28年度のデータをみると、返還者数409万5,000人うち3か月以上の延滞者数は16万1,000人。全体の3.9%にあたり、ほとんどの人がきちんと返還していることがわかる。また、3か月以上の延滞債権額も平成24年度末をピークとして減少している。

 そのほか、奨学金の返済が困難な場合のセーフティネットや延滞者に対する対応の流れなど、さまざまな情報についてもまとめられている。また、JASSOは今回作成された広報資料以外にも、YouTubeに動画「そうだったのか!奨学金」を公開している。そのほか、平成29年度より「スカラシップ・アドバイザー」を高校などに派遣し、進学のための資金計画について助言などを行っている。
《黄金崎綾乃》

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