子どもがスポーツしない理由、世帯年収低い家庭ほど負担大

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スポーツ活動をしない理由(スポーツ活動をしていない子)
  • スポーツ活動をしない理由(スポーツ活動をしていない子)
  • 母親のやりがい・負担感(スポーツ活動をしている子)
  • スポーツ活動をしない理由(小学2年生・男女別)
  • スポーツ活動をしない理由(小学6年生・男女別)
  • スポーツ活動をしない理由(世帯年収別)
 笹川スポーツ財団は2018年3月12日、「小学生のスポーツ活動における保護者の関与・負担感に関する調査研究」の結果を公表。子どもがスポーツ活動をしていない理由に保護者の負担に関わるものが上位にあげられたほか、子どもの学年や世帯年収によっても差がみられた。

 同研究は、保護者が子どものスポーツ環境を「ささえる」行動の実態や、子どものスポーツ環境やそれを「ささえる」体制に関する保護者の意識を明らかにする目的で実施。2017年2月に小学1~6年生の第1子を持つ母親(各学年男女400名ずつ)を対象としたインターネット調査(有効回答数2,368名)、同年6月に母親へのグループインタビュー調査を行い、結果をまとめた。

 スポーツ活動をしている子どもの母親がやりがいを感じていることについては、すべての項目で半数を超えた。特に高かったのは「クラブの練習以外の自主練習につきあう」81.5%、「活動種目のルールを勉強する」80.9%、「大会や試合に付き添う・応援をする」80.8%など。もっとも低かったのは、「自分の子ども以外の子どもの送迎」59.0%。

 一方、母親が負担を感じていることについては、すべての項目で半数に満たなかったが、特に高かったのは「送迎をする」49.7%、「活動場所の手配や予約をする」49.5%、「弁当を作る」48.4%など。また、費用に関する負担感は「会費を支払う」40.5%、「大会参加費や合宿費を支払う」31.5%と、約3~4割が負担に感じている。

 スポーツ活動をしていない子どもの母親に対してその理由を尋ねた結果で、もっとも高いのが「送迎や付き添いの負担が大きいから」53.8%。そのほか、「費用の負担が大きいから」48.5%、「保護者の係や当番の負担が大きいから」47.9%など、負担に関わる理由が上位にあがった。

 スポーツ活動をしていない理由を学年別・性別でみると、低学年では「送迎や付き添いの負担が大きいから」(1年男女・2年男女・3年女で1位、3年男で2位)、「保護者の係や当番の負担が大きいから」(1年男・2年女で2位)など、負担に関わる理由が上位に目立った。一方高学年では、「子どもがやりたい種目ができるクラブや教室がないから」(4年男女・5年女・6年女で1位)、「子どもが習い事をやりたがらないから」(5年男・6年男で1位)など、子どもの意向に関わる理由が上位となった。

 また、スポーツ活動をしていない理由を世帯年収別(4段階)でみると、あてはまる項目として「費用の負担が大きいから」(400万円未満61.6%、400~600万円未満52.4%、600~800万円未満41.1%、800万円以上26.8%)で、特に大きな差がみられた。そのほかの保護者の負担に関わる項目でも、世帯年収が下がるほど割合は高くなった。

 こうした調査結果から、笹川スポーツ財団の研究担当者は、子どもがスポーツをしていない背景には費用や係・当番に対する保護者の負担感があり、子どものスポーツ活動を諦めている可能性が示唆されるとしている。また、関与を負担に感じることは保護者の感情の問題だけで解決できることではなく、家庭の経済状況や生活状況に左右される問題であると指摘。負担感の強い家庭でも小学生が希望するスポーツをできるようにするためには、費用の負担だけでなく、保護者によるスポーツ活動の支援体制についても検討する必要があるとしている。
《荻田和子》

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