神奈川県H29年度児童虐待相談件数、過去最多4,190件

 神奈川県は2018年6月1日、平成29年度(2017年度)に神奈川県所管5か所の児童相談所で受け付けた児童虐待相談件数について公表した。平成29年4月からの1年間の虐待相談受付件数は過去最多の4,190件で、前年度より676件増加。乳幼児への虐待が半数近くを占めた。

生活・健康 その他
児童相談所別件数(上段)、内容別件数の年次推移・5年間(下段)
  • 児童相談所別件数(上段)、内容別件数の年次推移・5年間(下段)
  • 対象年齢別件数の年次推移・5年間
  • 経路別件数の年次推移・5年間
 神奈川県は平成30年6月1日、平成29年度(2017年度)に神奈川県所管5か所の児童相談所で受け付けた児童虐待相談件数について公表した。平成29年4月からの1年間の虐待相談受付件数は、平成10年度(1998年)の相談件数集計開始以来、過去最多の4,190件となった。

 神奈川県が公表したのは、横浜市・川崎市・相模原市の政令指定都市および児童相談所設置市の横須賀市を除く、県所管5か所の児童相談所の児童虐待相談受付件数。平成29年4月から平成30年3月までの1年間に受け付けた相談件数をまとめた。各相談所の件数の内訳は、「中央」1,149件、「平塚」1,022件、「鎌倉三浦地域」350件、「小田原」467件、「厚木」1,202件。

 内容別件数をみると、「心理的虐待」がもっとも多く2,354件。前年度から512件増加し、過半数の56.2%を占めた。ついで、「保護の怠慢ないし拒否」919件(21.9%)、「身体的虐待」895件(21.4%)となった。

 対象年齢別件数では、「幼児」1,545件がもっとも多く36.9%。ついで「小学生」1,410件(33.7%)、「中学生」588件(14.0%)、「中学卒業以上」346件(8.3%)、「乳児(0歳児)」301件(7.2%)と続いた。「乳児」「幼児」をあわせた「乳幼児」では、1,846件と全体の半数近い44.1%にのぼる。

 通告の経路別件数は、「警察」が1,774件(42.3%)と5年連続でもっとも多く、そのほか「近隣知人」627件(15.0%)、「家族親戚」575件(13.7%)が上位となった。相談件数は平成25年度から平成29年度までの5年間毎年増加しており、特に平成28年度から平成29年度での増加率は高く、平成10年度の相談件数集計開始以来過去最多となった。県管轄以外においても、横須賀市が前年度比24件減となったほかは各市で増加した。
《畑山望》

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