脳科学に基づくプログラムで親子を支える…リブランドを経たEQWELが注目される理由

 「イード・アワード2018 幼児教室」にて「EQWEL(イクウェル)チャイルドアカデミー」が最優秀賞を受賞した。主宰する株式会社EQWELの東京本部・本部長 有馬寛実氏に、多くの親子から支持されるレッスン内容やプログラムの特徴について取材した。

教育・受験 未就学児
株式会社EQWEL東京本部・本部長の有馬寛実氏
  • 株式会社EQWEL東京本部・本部長の有馬寛実氏
  • EQWELチャイルドアカデミーのキャラクターまぁくんとオリジナル教材
  • 株式会社EQWEL東京本部・本部長の有馬寛実氏
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  • 「イード・アワード2018 幼児教室」最優秀賞受賞トロフィー
  • 株式会社EQWEL主席研究員・浦谷裕樹氏著「子どもの未来が輝く『EQ力』」
  • EQWELチャイルドアカデミーのレッスン風景
 「大切な幼児期に我が子の力を伸ばしてくれる環境を」そう考えて幼児教室を選ぶ保護者が増えている。

 「イード・アワード2018 幼児教室」にて「EQWEL(イクウェル)チャイルドアカデミー」が最優秀賞を受賞した。主宰する株式会社EQWEL東京本部・本部長の有馬寛実氏に、多くの親子から支持されるレッスン内容やプログラムの特徴について取材した。

--この度は、最優秀賞のご受賞おめでとうございます。「先生がよい」「授業がよい」「教材がよい」「効果がある」「授業プログラムが充実」の5つの部門でも第1位を獲得されました。受賞の感想をお聞かせください。

 今年2018年4月に「EQWELチャイルドアカデミー」に名称を変え、リブランドをいたしました。ブランドを刷新したタイミングでの受賞でしたので、私ども運営スタッフ、各教室のオーナー、現場の講師ともども大喜びでした。創業からの31年間、たくさんの親子と向き合い、試行錯誤しながら現場で培ったノウハウを評価していただけたことは大変光栄です。

--有馬さんは、教室全体の運営に携わるほか、現場の講師としてもたくさんの親子に接してこられたそうですね。かつてに比べて、各ご家庭の幼児教育への意識は変わってきているのでしょうか。

 都内直営教室として、二子玉川、麻布に加え、この7月に池袋教室が開校しました。現在、私はおもに土曜日の体験レッスンを担当しています。平日フルタイムで働いていらっしゃるお母さまが増えたほか、お父さまと一緒に見て判断したいというお母さまも多くいらっしゃるので、土曜のレッスンを希望する方が多数いらっしゃいます。

株式会社EQWEL東京本部・本部長の有馬寛実氏
インタビューに応じる株式会社EQWEL東京本部・本部長の有馬寛実氏

 25年間、講師として多くのお子さまと保護者の皆さまに接してきましたが、以前と比較すると低年齢からの幼児教育がかなり一般化していると感じています。「0歳からお教室に通わせるなんてかわいそう」という価値観は過去のものとなり、今や幼児教育は当たり前の文化になっています。「幼児教育を受けるか受けないか」の判断ではなく「どの幼児教室がいいのか」といった選択肢を検討する段階でいらっしゃる方が大半です。

子どもの能力を「引き出す」プログラム



--「EQWELチャイルドアカデミー」(以下、EQWEL)のどのような特徴がお子さまとその保護者に最も支持されていると思いますか。

 幼児教室を選ぶにあたって、先生がいい、教材がいいなどいろいろな指標があると思いますが、保護者の皆さまが最も重視しているのは「うちの子にとって、何かいいことがあるの?」という成果だと思っています。本人が成果を実感できるのは社会に出てからかもしれませんが、幼稚園や小学校に上がってから「EQWELに通っていてよかった」と感じることが多いとよく聞きますね。

 あるお母さまの話では、年少さんの本の読み聞かせの会に立ち会ったところ、ほかのお子さまはワーワー騒いだり立ち歩いたりしているのに、EQWELの通塾生は落ち着いてお話を聞いていたそうです。お教室内では当たり前のように全員座って話を聞くことができているけれど、よそへ出るとそれが特別なことだと気づいたとおっしゃっていました。

EQWELチャイルドアカデミーのキャラクターまぁくんとオリジナル教材
EQWELチャイルドアカデミーのキャラクターまぁくんとオリジナル教材

 また、未就学時期から通塾されているお母さま同士の集まりでのお話ですが、「入学式でもらった国語の教科書を、1回読んだだけで覚えてしまった」というお子さまが17人中13人もいたそうです。

 これらはすべて、特別に訓練を受けさせたわけではなく、私たちが子どもたちの持っている能力を引き出すノウハウを実践しているからです。子どもたちに能力を「身に付けさせる」のではなく、「引き出す」ための最善の方法を、私たちはかねてから培ってきました。すべて脳科学的な根拠に基づいていることが特徴です。

子どもの「記憶力」と「集中力」の向上を実感



--具体的に、子どものどんな能力が開花するのでしょうか。

 以前、通塾生の保護者に向けて、お子さまがEQWELに通うことで得られたと感じる「能力」についてのアンケートを行ったところ、「記憶力が伸びた」という回答が圧倒的に1位でした。数ある能力のなかで記憶力が、もちろんすべてではありませんが、どの分野の学習でも、日常生活においても重要なスキルであることは確かです。

 すべてに通じる記憶力を、遊びを通して伸ばしていく仕掛けを、レッスンの随所に組み込んでいます。「このレッスンを受ければ、記憶力が良くならないわけがない」と言い切れるほどです。

 続く第2位は「集中力」の向上です。1日24時間という限られた時間の中で、いかに効率よく学習や仕事をこなせるかは人生を通しての課題ですよね。1日やってもたいしてできない人もいれば、集中して3時間でタスクを終えられる人もいる。その差は、成長すればするほど大きくなります。集中力とは「効率よく脳を使うこと」です。

 私たちのレッスンにおいて集中力を引き出す方法には、脳科学的な根拠があります。というのも、レッスンプログラムは、すべて子どもの脳のリズムに合わせて進行するようにしています。そもそも子どもの集中持続時間は年齢プラス1分と言われており、非常に短く、そのかわりに大人の比にはならないほど集中します。そこで子どもが飽きる前に、次から次へとテンポよく内容を切り替えていく。そうすることで飽きることなくレッスンに集中し続けていられるのです。眼筋トレーニング、直感像記憶、フラッシュカード、感覚遊び、数遊びなど、幼児クラスでは50分間のうちに26項目ほどの内容を盛り込みます。体験レッスンを受けに来て、あまりのスピードとボリュームに驚く方もいらっしゃいますが、子どもの脳波リズムに沿った早いテンポでレッスンを行うことが集中力の持続につながります。

株式会社EQWEL東京本部・本部長の有馬寛実氏
「科学的根拠のあるプログラムがEQWELの強み」と話す有馬氏

フラッシュカードは暗記ではなく「脳への刺激」



-- EQWELチャイルドアカデミーと言えば、手早くカードを切り替えて、描写された対象を発話する「フラッシュカード」のイメージです。どのような取組みなのでしょうか。

 どなたに聞いても、そういうイメージをお持ちとお答えになります。まだ幼いお子さまがテキパキ即答する姿に衝撃を受けて、強く印象に残るのだと思いますが、50分のレッスンのなかで実際にフラッシュカードを使うのは、ほんの10分程度です。その短時間で約400枚、絵と文字が書かれたカードを素早くパッパッとめくって見せていきます。「幼児がそんなに記憶できるの?」「0歳児に字がわかるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。

 子どもの脳は、3歳までにほぼ出来上がり12歳で固定期を迎えるといわれますので、それまでにたくさんの情報で刺激を与えて、神経回路をたくさん張り巡らせることが不可欠です。刺激となる情報に繰り返し触れることで、脳の神経回路が強化され、能力を獲得していく「ミエリン化」という現象が起こります

 フラッシュカードを使い、脳への刺激を何度も繰り返すことは、まさに「ミエリン化」のプロセスの実践です。私たちがプログラムにフラッシュカードを取り入れている目的は、カードの内容を「覚える」ことではなく「脳に対する刺激」なのです。

EQWELチャイルドアカデミーのレッスン風景
EQWELチャイルドアカデミーのレッスン風景

 フラッシュカードはほんの一例ですが、私たちのプログラムにはすべて「どんな目的があって、なぜこの取組みをしているのか」といった科学的根拠があります。「なんとなく脳に良さそうだから」ではなく、脳科学に基づいた根拠をすべて説明できるということが私たちの強みであり、評価をいただいている点だと思っています。脳科学や脳研究の世界は日進月歩で、数年前の常識が変わっていることもしばしば。今後も、幼児教育に関心をお持ちの脳科学の先生方と手を組んで、最新の研究成果に基づいたプログラムや教材を充実させていきたいと思っています。

EQWELで得た能力はあらゆる面で強みに



--都内では、小学校受験を目的に幼児教室に通う方も多くいます。お受験を考えているご家庭にも、EQWELのプログラムは有効なのでしょうか。

 小学校受験に関して、私たちは特に推奨も反対もしていません。ただ、EQWELに通っているうちにお子さまの能力が高くなっていくのを実感されて、結果的に受験を目指すご家庭は多くいらっしゃいますね。

 年中から年長になると、通常レッスンの中で、お話の記憶や空間認識、食材や季節などの生活常識、順列などのプログラムが加わりますので、お受験に必要な要素はおのずと網羅できます。

 ちなみに、小学校受験ではどの学校でも「指先の巧緻性」を問われる課題が必ず出題されます。リボン結びや、見本どおりにビーズのネックレスを作りなさいといった出題が多いのですが、これは決して手先の器用さを見ているのではなく「親指・人差し指・中指」の三指が使えているかをみています。三指は脳の指令を末端まで届ける橈骨神経とつながっていて、幼児期に自在に使えていれば、それ以降の手先の器用さや脳の発達が期待できると言われています。言い換えれば、入学以降の「のびしろ」をチェックしているのです。そういった意味では、1~2歳の低年齢のうちから、三指を使うお遊びを繰り返し行っているEQWELのレッスンは、意図せずともお受験対策になっているのかもしれません。

今後は、「EQ力」の向上と赤ちゃんの可能性に着目したレッスンを充実



--最後に、EQWELチャイルドアカデミーの今後の展開について教えてください。

 はい。先日弊社の主席研究員である浦谷裕樹が『子どもの未来が輝く「EQ力」』という書籍を出版しました。EQWELの卒業生には各界で活躍しているお子さまがたくさんいます。その活躍を支えている力を、私たちは「EQ力」と名付けました。「EQ力」とは幼児期にこそ伸ばせる非認知スキルの総称であると弊社では定義しています。目に見える知識や能力だけではない非認知スキル、つまりこのEQ力の向上を目的とした教育にも力を入れていきます。

株式会社EQWEL主席研究員・浦谷裕樹氏著「子どもの未来が輝く『EQ力』」
株式会社EQWEL主席研究員・浦谷裕樹氏著「子どもの未来が輝く『EQ力』」

 次に赤ちゃん教育の充実です。現在、全国的に見るとEQWELに通い始める年齢で一番多いのは、2歳です。ただ都内では0、1歳から始めるご家庭が主流となってきていますので、今後はより一層、低月齢の赤ちゃんに対する造詣を深めていきたいと考えています。そういった思いから、この度社内に「日本赤ちゃん発育学研究所」を設置しました。脳の形成には、生まれてから生後6か月までが重要だという研究結果があり、その時期にお母さまがちょっとした働きかけをすることで、脳が育つということもわかっています。そこにフォーカスして、生後6か月未満の赤ちゃんとお母さまを対象にしたレッスンに力を入れたいと思っています。

--「日本赤ちゃん発育学研究所」では具体的にどんなことをするのでしょうか。

 生まれたばかりの赤ちゃんの特徴として、おっぱいを吸うための吸啜反射や、抱っこから下ろそうとするとしがみつこうとするモロー反射などの原始反射が知られています。これらは成長とともに自然に消えていくものです。

 生後6か月頃までに、原始反射を繰り返し引き起こすと、いろいろな能力の獲得や発達が早くなると言われています。具体的な取組みとしては、生後1か月から少しうつ伏せにさせて頭を上げる練習をしたり、体操をしたり、抱っこをしながら背中や指先を刺激したり、簡単な働きかけひとつで、その後の赤ちゃんの発達が変わってきます。

「イード・アワード2018 幼児教室」最優秀賞受賞トロフィー
リブランドを経て最優秀賞を受賞。さらなる取組みに期待したい

 赤ちゃんの能力の引き出し方についてはまだまだ世の中に知られていない部分も多く、私たちの研究所での知見をもっと世のお母さまたちに広げていきたいと思っています。ほかのお子さまと発達を比べて、余計な心配をしたり、ひとりで不安になることのないよう、ストレスを減らして、少しでも子育てを楽しんでもらいたいという希望が根底にあります。お母さまには、おなかに赤ちゃんが宿るという神秘や、この世に生まれてくる幸せを思う存分感じながら、子育てをしてほしいと心から願っています。

--本日はありがとうございました。あらためて、ご受賞おめでとうございます。

 子どもたちを惹きつけるレッスンプログラムはもちろん、子育てや発達についてプロの視点からアドバイスを受けられることは、保護者にとって大いに頼れる存在だ。「EQWEL」へのリブランドを経て、脳科学研究と幼児教育のプロフェッショナルがこれまで以上に強いタッグを組む。今まで培われた子どもたちの能力を引き出すノウハウが、より一層ブラッシュアップされることに、今まで以上に期待したい。
《吉野清美》

吉野清美

出版社、編集プロダクション勤務を経て、子育てとの両立を目指しフリーに。リセマムほかペット雑誌、不動産会報誌など幅広いジャンルで執筆中。受験や育児を通じて得る経験を記事に還元している。

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