JASSO支援受けて中国留学する学生へ、奨学金の取扱い公表

 文部科学省は2020年2月5日、新型コロナウイルス感染症の影響により、中国に派遣中・派遣予定の日本人学生に向けた奨学金の取扱いについて公表した。JASSOの「海外留学支援制度」「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の支援を受ける学生への情報を掲載している。

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  • 文部科学省「中国に派遣中・派遣予定の日本人学生の皆さんの奨学金の取扱いについて」
 文部科学省は2020年2月5日、新型コロナウイルス感染症の影響により、中国に派遣中・派遣予定の日本人学生に向けた奨学金の取扱いについて公表した。JASSOの「海外留学支援制度」「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の支援を受ける学生への情報を掲載している。

 現在、外務省海外安全ホームページにおいて、新型コロナウイルス感染症のため、中国湖北省全体が感染症危険情報レベル3「渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」、中国のその他の地域については、1月31日時点で感染症危険情報レベル2「不要不急の渡航は止めてください。」に引き上げられている。

 文部科学省はこれを踏まえ、中国に留学中の日本人学生に対し、今後交通の制約がさらに拡大する可能性に備え、最新の情報を随時把握するとともに、日本への一時帰国を含む安全確保について検討するよう要請している。

 今回、文部科学省のWebサイトに掲載されたのは、日本学生支援機構(JASSO)の「海外留学支援制度」および「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の支援を受ける学生に向けたもの。JASSOの2つの支援制度では、感染症危険情報レベルが2以上の国・地域への留学は原則として支援対象外となる。このため、日本学生支援機構は、中国から一時帰国をした場合などの奨学金支給について柔軟な対応を求める文部科学省からの要請も踏まえ、派遣中・派遣予定の学生の奨学金に関する取扱いを公表し、各大学などにも通知している。

 中国へ派遣中の学生(一時帰国中を含む)の奨学金では、所属大学などを通じて留学の一時中断の手続きを行う必要がある。一時帰国前の手続きは不要。留学の中止扱いにはならず、状況が改善して再度中国への留学が可能となった場合、当初予定していた留学を再開することが可能。一時帰国以前の奨学金の返還は不要で、再開後の留学について奨学金が支給されるという。

 また、状況を踏まえて、中国以外の国・地域に留学先を変更することも可能。この場合は、留学計画変更の手続きを行う。

 中国へ派遣前の学生の奨学金では、各大学に対して現地の状況を踏まえ、今後の中国への渡航については延期(渡航開始時期の変更)を要請。中国以外の国・地域に留学先を変更することを希望する場合は、所定の手続きを経て変更することができる。

 必要な手続きについては、所属大学などを通じて行う。また、大学間交流協定等に基づく留学の場合は、所属大学と海外大学との調整の結果に応じて申請内容が変わってくるため、必要な手続きの詳細について所属大学と相談すること。

 学生に向けて、奨学金の支給についてわからないことや不安なことなどがあれば、文部科学省のWebサイトに掲載された内容を踏まえ、所属大学などを通じて相談するよう記している。
《黄金崎綾乃》

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