幼保無償化、認知率は52.4%…準備すべき教育資金は500万円

 幼児教育・保育の無償化について、働く女性の52.4%が知っており、未就学児の子どもがいる人では認知率79.3%であることが、日本FP協会の「働く女性のくらしとお金に関する調査」からわかった。また、計画的に準備しておくべき子どもの教育資金は、平均500万円だった。

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働くことについての意識(日本FP協会調べ)
  • 働くことについての意識(日本FP協会調べ)
  • 働くことについての意識(日本FP協会調べ)
  • 働くことについての意識(日本FP協会調べ)
  • くらしと仕事の関係についての意識(日本FP協会調べ)
  • 配偶者特別控除の拡大による影響(日本FP協会調べ)
  • 配偶者特別控除の拡大に関する意識(日本FP協会調べ)
  • くらしや働き方・休み方について、重要だと思う取組み(日本FP協会調べ)
  • ライフイベントにかかる費用について、計画的に準備しておくべきだと思う金額(日本FP協会調べ)
 幼児教育・保育の無償化について、働く女性の52.4%が知っており、未就学児の子どもがいる人では認知率79.3%であることが、日本FP協会の「働く女性のくらしとお金に関する調査」からわかった。また、計画的に準備しておくべき子どもの教育資金は、平均500万円だった。

 日本FP協会の「働く女性のくらしとお金に関する調査」は、今回の調査で4回目。2020年2月4日~6日の調査期間で、全国の20代~50代の就業女性を対象に、仕事や働き方に関する意識を調査した。有効サンプル数は1,200名。

 全回答者に向けて、働くことについての意識に関するとして「外に出て働いていたい」か「家庭のことに注力していたい」のどちらに近いかを聞くと、「外に出て働いていたい」が62.2%となり、「家庭のことに注力していたい」37.8%を上回った。各世代の「家庭のことに注力していたい」の割合をみると、20代の45.3%がもっとも高い。

 「働くなら、バリバリ働きたい」と「働くなら、ゆるく働きたい(家計の足しになる程度)」のどちらが近いかを聞くと、「ゆるく働きたい」が67.6%を占めた。いずれの世代でも6割以上となり、仕事最優先ではなく、プライベートとのバランスを取って働きたいと考える女性が多いことがわかった。「自分らしい働き方ができている」と「自分に合っていない働き方をしている」のどちらに近いかという質問では、 「自分らしい働き方ができている」が64.6%となった。

 未婚者(507名)に「結婚後も仕事を続けたい」と思うか聞くと、70.0%が「そう思う」と回答。一方、「結婚後は仕事の量を減らしたい」と思う割合も高く、「そう思う」が71.2%を占めた。

 2017年度税制改正により、2018年1月から配偶者特別控除が拡大された。配偶者がいる人(570名)のうち、この改正で自身の家計は良い影響(夫の控除額変更など)を受けたかを質問すると、「受けていない」が82.6%、「受けた」は17.4%にとどまった。また、この改正がきっかけで、自身の働き方が「変わった」割合は11.9%だった。

 全回答者に、この改正は女性の社会的活躍を推進するかと尋ねたところ、「そう思う」は36.8%、「そう思わない」は63.2%。世代別にみると、20代は「そう思う」が45.3%となっており、改正が女性の社会的活躍につながると期待している人が多い傾向にある。

 くらしや働き方・休み方について重要だと思う取組みでは、「有給休暇の取得促進」45.9%がもっとも高く、ついで「賃上げ促進(最低賃金の引き上げなど)」34.8%、「同一労働同一賃金(雇用形態に依らず仕事に応じた賃金を支払う)」31.3%、「産休・育休の取得促進/拡充」30.0%となった。

 ライフイベントにかかる費用について、計画的に準備しておくべきだと思う平均額を聞いたところ、結婚資金(頭金)が186万円、妊娠・出産資金が110万円、子どもの教育資金が500万円だった。子どもの有無別でみると、子どもがいない人は妊娠・出産資金に128万円、教育資金に509万円だった一方で、子どもがいる人は妊娠・出産資金に84万円、教育資金に487万円と回答。子どもがいない回答者の方が高く見積もっていることがわかった。

 そのほか、消費税引き上げと同時に「幼児教育・保育の無償化」が行われたことについて、全体の52.4%が「知っていた」と回答。子どもの有無別にみると、子どもがいない人では41.0%と、いる人の68.2%より認知率が低い。子ども(末子)就学状況別では、小学生は60.5%、中学生は66.7%、中学卒業以上は65.5%だったが、未就学児は79.3%と多くの人が認知していた。
《黄金崎綾乃》

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