スマホ所持の小学生、約3割がSNSで知らない人とやり取り

 一部のSNSには利用規約で年齢制限が設けられているが、保護者の4割は年齢制限について「知らなかった」と答えていることが東京都の調査からわかった。また、スマホを持っている小学生の約3割は、SNSを通じて知らない人とやり取りをしたことがあるという。

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 一部のSNSには利用規約で年齢制限が設けられているが、保護者の4割は年齢制限について「知らなかった」と答えていることが東京都の調査からわかった。また、スマホを持っている小学生の約3割は、SNSを通じて知らない人とやり取りをしたことがあるという。

 東京都の「家庭における青少年の携帯電話・スマートフォン等の利用等に関する調査」の対象は、子どもに携帯電話などを持たせている保護者2,000人。一部の調査項目は都内在住の小学生・中学生・高校生の保護者2,000人となっている。調査期間は、2020年1月17日~22日。

 子どもが利用している機器は、「スマートフォン」55.4%がもっとも多く、ついで「携帯ゲーム機」16.8%。「キッズ携帯」15.7%、「タブレット型携帯端末」9.6%、「携帯音楽プレーヤー」7.3%、「スマートフォン以外の携帯電話」3.7%。21.2%は、「いずれも利用していない」と回答している。

 子どもの年代別にスマートフォンの所有率をみると、小学校低学年19.0%、小学校高学年34.6%、中学生75.4%、高校生92.4%。小学生の所有率は前年より減少しているが、中学生と高校生はほとんど変わらない結果となっている。スマートフォンのフィルタリング設定率は、小学校低学年44.3%、小学校高学年53.3%、中学校51.8%、高校生32.0%。高校生の設定率の低さが明らかとなった。

 Twitter、FaceBook、Instagram、Tiktokといった一部のSNSは規約上、年齢制限(13歳以上)があるが、各年代で約4割の保護者が年齢制限を「知らなかった」と回答。なお、これら4つのSNSについて、スマートフォンを所有している小学生のうち、Twitterは16.3%、FaceBookは13.9%、Instagramは11.6%、Tiktokは11.0%が「利用している」と答えた。

 子どもがSNSなどを通じて知らない人とやり取りをしたことがあるか、「ある」「ない」「わからない」のいずれかで保護者に答えてもらったところ、小学校低学年30.3%、小学校高学年26.8%、中学生19.3%、高校生16.6%が「ある」と回答。一方で、年代があがるほど「わからない」の割合が高く、高校生では46.2%を占めている。

 子どもが使うSNSについて一定の年齢まで知っておいた方が良いと思うものを保護者に聞くと、「SNSの名称」「やり取りしている相手」が多い。また、小学生の保護者は、4割以上が「メッセージ内容」と答えている。

 子どものSNSの内容を把握すべき年代について、小学校低学年の保護者は「高学年まで」が40.8%、小学生高学年の保護者は「中学生まで」が52.2%と、次の学年をもっとも多く選択する傾向にある。一方、中学生の保護者は「中学生まで」が52.0%、高校生の保護者は「高校生まで」47.0%がもっとも多い。ただし、高校生については「中学生まで」も42.0%を占めていた。
《黄金崎綾乃》

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