横浜・八景島シーパラダイス「うみファーム」は、その名のとおりシーパラダイス内の自然の海を利用し、学ぶ・獲る・食べるが体感できるスポット。
その目玉は、“天然の釣り堀”でアジやマダイなどを自分で釣って、釣った魚をすぐ隣りにある「うみファームキッチン」に持っていき、職人たちの手でフライやグリルにして、新鮮・熱々の魚料理を味わえる「フィッシャーマンズオアシス」コーナー。
ファミリーやカップルで釣りを体験し、さっきまで海を泳いでいた魚を「大切な命を残さず大事にいただく」といった食育も学べる。
◆誰もがそのアタリに興奮、熱々を「いただきまーす!」
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小さい子どもでも餌のオキアミ(小エビ似)を釣り針に引っかけ、水面に垂らすと、必ずヒットする。天然の釣り堀だからこそできる“プレイ”に、意外にもみんな興奮。また、ぴちぴち飛び跳ねる魚たちを手にしてキッチンに持っていくときは、みんな顔が自慢気に……。
さらに、「うみファームキッチン」でフライやグリルなどを注文すると、目の前で魚をさばき始め、パン粉がつき、ジュワーッと揚げていく……その行程がすべて1直線でみえるようなライブキッチンになっている。
とくにアジフライは絶品で、神奈川県が開発した柑橘類である湘南ゴールドを使用したオリジナルソースや、タルタルソースを、熱々のアジフライにつけてぱくっといく。同席した20代グルメ記者は、「いままで食べたアジフライのなかでいちばんおいしい」とも唸っていた。
◆マリンビオトープ、おさかなマルシェ、ワッフル&クラフトビール店が新オープン
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さらに「おさかなマルシェ」では、近海で水揚げされた市場に出回らない新鮮な魚介を仕入れ、前出の「うみファームキッチン」などで食べる機会が得られる新しい取り組みも始まった。この日は、「めったに店頭に並ばない」といわれるシイラとクロシビカマスが販売され、シイラはグリル調理つきで1尾990円、クロシビカマスが450円で販売されていた。
「ドルフィン」は、ワッフル&クラフトビールのお店としてメニューを刷新。気軽に食べ歩きができるチョコやストロベリーなどさまざまなテイストのワッフルや、地元小柴産のレモンを使用したシーパラオリジナルの「八景島ハニーレモンエール」(発泡酒)や黒ビールなど5種類のクラフトビールも楽しめるほか、ビールにあうフィッシュ&チップス、ポップコーンシュリンプ、ソフトクリームなども選べる。
◆西武グループだからできる、アトラクションの妙
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横浜市が人工島として八景島を造成し、その一部を横浜八景島に貸し付けるかたちで横浜・八景島シーパラダイスを運営・管理し始めたのがルーツ。この横浜八景島という企業が西武グループの一員で、同社はこのシーパラ運営・管理ノウハウを得て、2015年からは仙台うみの杜水族館、アクアパーク品川などへと展開している。
たとえば、新アトラクションエリア「しーたのドリームアイランド」にこの春登場した「バブルシューティング」「バタフライダー」「フライトイーグル」は、2020年8月31日に94年間の営業を終え閉園した「としまえん」から、ここシーパラにやってきたアトラクション。この3基は、西武グループだからこそできた譲渡ということで、マニアの注目を集めている。
2021年の夏休みから新しい体験ができる横浜・八景島シーパラダイス。7月12日からは、任天堂ゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」とコラボした『あつまれ どうぶつの森× 横浜・八景島シーパラダイス はっけい島 海の生きもの ふれあい展』が、8月31日までの期間限定でスタートする。