【大学受験2022】前期日程の欠席率…国立6.7%、公立9.3%

 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は2022年2月28日、入試・教育トピックスに「国公立大前期日程の受験状況」を掲載した。前期日程の欠席率は国立6.7%、公立9.3%と、過去10年でもっとも高かった。

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国公立大 前期日程欠席率推移 (c) Kawaijuku Educational Institution.
  • 国公立大 前期日程欠席率推移 (c) Kawaijuku Educational Institution.
  • 国公立大前期日程1日目第1時限目の受験状況 (c) Kawaijuku Educational Institution.
 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は2022年2月28日、入試・教育トピックスに「国公立大前期日程の受験状況」を掲載した。前期日程の欠席率は国立6.7%、公立9.3%と、過去10年でもっとも高かった。新型コロナウイルス罹患等で前期日程を受験できなかった受験生が多かったことも影響しているとみられる。

 「国公立大前期日程の受験状況」は、2月25日より実施された国公立大学前期日程の受験状況について、文部科学省の発表をもとに河合塾がまとめたもの。

 これによると、1日目1時限目の受験者数は20万1,437人、欠席者は1万5,727人。欠席率は、前年度比0.1ポイント増の7.2%。国立・公立別の欠席率は、国立が前年度比0.1ポイント増の6.7%、公立が前年度比0.4ポイント増の9.3%。国立大学、公立大学ともに過去10年間でもっとも高い欠席率となった。

 国立、公立ともに欠席率は近年、上昇傾向にあり、河合塾は「今春入試は新型コロナウイルス感染症拡大のなか実施された。コロナ罹患や体調不良等で前期日程を受験できず、大学が設ける追試験等に振り替える受験生が前年と比べて多かったことも推測される」と分析している。

 大学別に欠席率をみると、もっとも低かったのは欠席者0人の沖縄県立芸術大学。例年欠席率が低い東京大学、東京工業大学、一橋大学、京都大学等も上位にあがっている。一方、欠席率が高かったのは、上越教育大学(欠席率31.7%)、山形県立保健医療大学(同26.1%)、新見公立大学(同22.9%)等。欠席率が上昇した大学は、163大学中91大学と、全体の半数以上を占めた。

 河合塾によると、前期日程を欠席する背景にはコロナの影響の他、「併願私立大に合格したため受験を取りやめる」「総合型・学校推薦型選抜に合格したために併願した前期日程を欠席する」というケースがある。併願私立大学に合格したため受験を取りやめるケースは、東京都立大学(同16.3%)や横浜市立大学(14.0%)等、都市部の公立大学に多い。入学定員に対して共通テストを課す総合型・学校推薦型選抜の募集人員の割合が高い上越教育大学や山形県立保健医療大学等は、前期日程の欠席者が多くなる傾向にあるという。
《奥山直美》

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