就活経験者にきく「大学進学に関する調査」満足度を高めるには?

 ディスコは、2022年3月卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)のうち就職先を決定した学生を対象に、大学進学に関する調査を実施。その結果、満足度の高い大学生活や就職先選びに結びつく要因がみえてきたことを発表した。

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入学後のギャップ
  • 入学後のギャップ
  • 学業への取り組み姿勢と就職満足度
  • 就職先の業種や職種と大学の専攻分野との関連性
 ディスコは、2022年3月卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)のうち就職先を決定した学生を対象に、大学進学に関する調査を実施。その結果、満足度の高い大学生活や就職先選びに結びつく要因がみえてきたことを発表した。

 調査期間は2021年12月15日~24日。2022年3月に卒業予定の大学4年生のうち、就職先企業を決定した人(理系は大学院修士課程2年生含む)を対象に行われた。回答者数は、文系男子232人、文系女子268人、理系男子223人、理系女子99人の計822人。

 調査ではまず、⼊学した大学(学部、学科)にどのくらい満⾜しているかを尋ねたところ、満⾜度が「90%以上」と回答した学生は37.3%であり、「70~80%以上」とあわせると81.5%という結果となった。大学への満⾜度は総じて⾼いといえる。

 大学への満⾜度別に、その大学を受験する前にとった⾏動を集計したところ、満⾜度⾼位グループは「大学ホームページを⾒た」「偏差値を調べた」「大学案内パンフレットを⾒た」「オープンキャンパスに参加した」等、全体的に数値が⾼く、大学についてさまざな角度から調べていたようすが読み取れる。低位グループはすべての項目で他のグループを下回っており、大学生活の満⾜度を⾼めるためには、より多くの情報をしっかり収集することが有効であることがわかる。

 次に、大学の満⾜度別に就職先への満⾜度を算出したところ、大学満⾜度が⾼いほど、就職先満⾜度も⾼い傾向がみられた。 特に、「大学満⾜度90%以上」と回答した⾼位グループでは、就職先満⾜度が平均90.4%と⾼水準で、大学生活の満⾜度と就職先の満⾜度は関連性が⾼いことがわかった。

 就職先の業種や職種が大学の専攻分野との関連性を尋ねたところ、「関連性がある」「少しはある」と回答したのは全体の約60%だった。この指標は文理で差が大きく、理系は「関連性がある」が47.8%で、文系(17.0 %)より30ポイント以上⾼かった。理系は「関連性がある」「少しはある」をあわせると8割を超え、大学での学びを活かして就職先を選ぶ傾向が強いことがわかった。

 大学進学後にどのくらい学業に⼒を⼊れてきたかを尋ねると、「それなりに⼒を⼊れてきた(まじめに取り組んだ)」が55.7%でもっとも多く「学業にかなり⼒を⼊れてきた」も19.0%だった。この学業への取り組み姿勢別に就職先満⾜度をみると、「学業にかなり⼒を⼊れてきた」と回答したグループでは、40%以上の学生が就職先満⾜度を「100%」と回答。平均も87.6%と⾼水準であり、学業への取り組み姿勢と就職先の満⾜度にも相関がみられることがわかった。

 また、大学進学先検討時のキャリア意識との関係も調べたところ、将来のキャリアを「とても意識して選んだ」と回答したグループでは、⼊学後に「学業にかなり⼒を⼊れてきた」の割合が⾼かった。将来を意識して進路を選んだことで、進学の目的が明確になり、学業への取り組み姿勢にもよい影響を及ぼしていることが読み取れる。

 調査の結果、就職先の満⾜度と大学生活の満⾜度・学業への取り組み姿勢は関連性が深いことがわかった。満足のいく大学生活を送るためには、大学選びの際に、より多くの情報をしっかり収集することが有効である。大学で学べる内容や学校の⽴地・周辺環境、偏差値等はもちろんのこと、先を⾒据えて就職関連の情報についても情報を収集し、大学選びの参考にしてほしい。

 
《木村 薫》

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