親の「ほめる」が子供の成長に…しゅくだいやる気ペン分析

 コクヨは、日々の努力を“見える化”するIoT文具「しゅくだいやる気ペン」で取得したIoTデータから親子のコミュニケ―ションと家庭学習習慣化の関係を調査・分析した。その結果によると「花マルを日々もらっている子供ほど継続率が高い」という傾向にあることがわかった。

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しゅくだいやる気ペン
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  • 花マルと家庭学習習慣化の関係
  • 花マルをつけるタイミング
 コクヨは、日々の努力を“見える化”するIoT文具「しゅくだいやる気ペン」で取得したIoTデータから親子のコミュニケ―ションと家庭学習習慣化の関係を調査・分析した。その結果によると、「花マルを日々もらっている子供ほど継続率が高い」という傾向にあることがわかった。

 「しゅくだいやる気ペン」は、スマートフォンのアプリと連動して、子供の日々の努力を「見える化」することで、学習への意欲を高めていくために開発された商品。2020年「第14回キッズデザイン賞」(子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門)を受賞している。センサー付きアタッチメントを鉛筆に取り付け、勉強への取組みに応じてたまった「やる気パワー」をスマホアプリに取り込んで見える化する。

 しゅくだいやる気ペンアプリでは、カレンダー上で子供が家庭学習に取り掛かった日付に親が花マルをつける機能を提供している。ここに親が「花マル」を付与することで「ほめる」ことも見える化される。今回、この「花マルの付与頻度」と「子供の学習継続率」といったデータをもとに、これらの関係性を分析した。

 約1,700人のユーザーに対し、「しゅくだいやる気ペン」で取得したIoTデータから、親子のコミュニケ―ションと家庭学習習慣化の関係を調査・分析した。その結果、「花マルを高い頻度(75%以上)でつけてもらっている子供の学習継続率が高い傾向にある」「花マルをつけるタイミングは、学習を終えてから3分以内が30%以上、1時間以内が50%以上となっており、比較的すぐにほめている親が多い」ということがわかった。

 花マルと家庭学習習慣化の関係については、1週間しか継続できなかったユーザーの場合、花マルをつける習慣のある親の割合は24%程度に対して、15週継続できたユーザーの場合、花マルをつける習慣のある親の割合が72%と高くなっていた。コクヨは、「花マルをつけることで子供のモチベーションがあがり、学習習慣化につながっていると考えられる」と分析している。

 また、花マルをつけるタイミングについては、学習を終えてから3分以内に花マルをつけているユーザーが31%、1時間以内が57%となっており、半数以上の親が子供の近くで学習状況を見守っているようすがうかがえた。一方で、学習を終えてから2時間以上経過して花マルを付けている集団もあった。共働きや家事等で忙しい親が多くなっている中、親の留守中に子供が1人で学習に取り組み、親も仕事や家事が落ち着いた時間に子供の頑張りを確認して花マルを付けてあげているようだとしている。

《木元さくら》

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