日本大学、新理事長に林真理子氏が内定…7/1正式就任へ

 日本大学は2022年6月3日、理事長選考委員会の推薦を受け、同日開催の理事会で林真理子氏が次期理事長候補者に決定したと発表した。7月1日開催の理事会での承認を経て、正式就任する見通し。また、同理事会にて、日本大学農獣医学部卒の酒井健夫氏が次期学長に決定した。

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次期理事長候補者および次期学長の決定について
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 日本大学は2022年6月3日、理事長選考委員会からの推薦を受け、同日開催の理事会で林真理子氏が次期理事長候補者に決定したと発表した。7月1日開催の理事会での承認を経て、正式に就任する見通し。また、同理事会にて、日本大学農獣医学部卒の酒井健夫氏が次期学長に決定した。

 日本大学は、2021年に発生した田中前理事長にまつわる一連の不祥事に対し、健全な管理運営体制の構築に向けた改革推進を公表し、新制度に基づく新体制を7月1日に発足すべく取組みを進めている。今回、新たな選考方法により次期理事長候補者および学長が決定したとしてWebサイトに発表した。

 次期理事長候補者の選定にあたっては、日本大学が推薦した委員2名と、学外の諸組織・有識者等により推薦された学外委員4名による日本大学理事長選考委員会が、日本大学が作成した「求められる理事長像」の要件に照らしあわせて次期理事長の選考を実施。これまで法人の学校運営に関与したことがなく、組織マネジメントの経験や知見を有し、要件を満たす人物を適宜推薦。適任者として選出した人物の意向等を確認したうえで日本大学が抱える課題とその解決に向けた考え等を確認し、最終的に推薦する次期理事長候補者1名を決定したという。

 今回、次期理事長候補者に選ばれたのは、日本大学芸術学部文芸学科卒の作家・林真理子氏。第94回(1986年)の直木賞受賞や、第32回(1998年)吉川英治文学賞受賞等、数々の賞を受賞。国境を越えた創作活動の功績を称えられ、2011年にフランス共和国の由緒あるレジオン・ドヌール勲章シュバリエを受章、2018年には日本の紫綬褒章を受章する等、文学界の第一人者として活躍している。また、直木賞の選考委員をはじめ、2020年5月には「日本文藝家協会」の初女性理事長に就任する等、文学界の発展に寄与し、組織の中心としてまとめあげる力を発揮している。

 林氏は、今後の日本大学の経営・運営に関して、大学再生のために尽くすという固い決意と改革への高い志を表明しているという。「何よりも学生と生徒たちの幸せのために、今、思い切った改革を実行することが必要。失墜しいたイメージを回復し、学生・生徒・卒業生・教職員が誇れる大学に再生していく必要がある」との強い考えを示している。一連の不祥事の要因となった「専横的体制」からの脱却や、コミュニケーション重視のマネジメント方針、日本大学に不足しているダイバーシティの観点からも、適任として推薦されている。

 また、6月3日の理事会では、次期学長に酒井健夫氏の就任が決定した。任期は2022年7月1日から2026年6月30日までの4年間。これにあたり、現学長の加藤直人理事長・学長は6月30日付で退任となる。同大卒で医学博士の酒井氏は、1993年から同大教授を務め、2008年から2011年まで総長を務めた経歴をもつ。専門分野は獣医疾病予防学。2020年には瑞宝重光章を受章。酒井次期学長は、加藤直人理事長・学長が掲げる「田中前理事長との決別宣言」を継承していくとしている。

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