科学技術立国に向けた2022年版「科学技術・イノベーション白書」

 文部科学省は2022年6月14日、2022年版「科学技術・イノベーション白書」を公表した。特集として、第1部では日本の研究力の現状と課題を踏まえ、科学技術立国の実現に向けた施策や研究環境整備等について報告。第2部では講じた施策に対する年次報告を取り上げている。

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令和4年版 科学技術・イノベーション白書
  • 令和4年版 科学技術・イノベーション白書
  • 令和4年版 科学技術・イノベーション白書 概要版
  • 令和4年版 科学技術・イノベーション白書 扉絵(イラスト)「Society5.0(仮想空間と現実空間の高度な融合→人間中心の社会)」
 文部科学省は2022年6月14日、2022年(令和4年)版「科学技術・イノベーション白書」を公表した。特集として、第1部では日本の研究力の現状と課題を踏まえ、科学技術立国の実現に向けた施策や研究環境整備等について報告。第2部では講じた施策に対する年次報告を取り上げている。

 「科学技術・イノベーション白書」は、科学技術・イノベーション基本法に基づき、政府が科学技術・イノベーション創出の振興に関して講じた施策を報告するもの。2020年(令和2年)までは「科学技術白書」として刊行されていた。

 文部科学省のWebサイトでは、「科学技術・イノベーション白書」の目次・本文に加え、概要版をPDF形式で掲載。年ごとの話題を特集する第1部と、年次報告である第2部の2部構成となっており、2022年版の第1部では、第6期科学技術・イノベーション基本計画で「世界最高水準の研究力を取り戻す」ことが掲げられていることを踏まえ、「我が国の研究力~科学技術立国の実現~」と題して特集を組んでいる。

 第1部の冒頭となる第1章では、研究力を測る指標として用いられる論文指標、研究者の研究時間割合、研究人材、研究開発費、国際頭脳循環、特許・技術貿易・産学連携の各種データの推移について、主要国と国際比較することで、日本の研究力の現状と課題を分析している。

 また、第3章では「研究力を支える人材育成・研究環境整備」について取り上げ、大学の研究力強化に向けた新たな事業として「大学ファンドの創設」や「地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージ」といった新たな取組みを紹介。研究人材に関する施策の強化としては、博士後期課程学生を含む若手研究者の支援や女性研究者の育成と活躍促進等について取り上げている。

 また、第2部「科学技術・イノベーション創出の振興に関して講じた施策」では、科学技術・イノベーション政策の展開と、Society 5.0の実現に向けた科学技術・イノベーション政策について、講じた施策や取組みについての年次報告を掲載。1年間の政府の取組みについて報告している。

 2022年版「科学技術・イノベーション白書」は、さまざまな観点から日本の科学技術・イノベーション施策についてまとめており、200ページを超える。文部科学省のWebサイトでは、白書の全文の他、刊行に寄せた末松文部科学大臣のコメントや、Society5.0(仮想空間と現実空間の高度な融合)を表した扉絵(イラスト)についての解説等を掲載している。

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