リスキリングに教育ローン利用「関心あり」30代で52%

 クラウドローンは、コロナ禍において利用者が増えたことを受け、リスキリング(学びなおし)への興味関心と行動の相関について調査した。リスキリングでの教育ローン利用に対し、30代が52%ともっとも高い関心を示したことが明らかとなった。

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(体験談)教育ローンを利用してどうだった?
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 クラウドローンは、コロナ禍において利用者が増えたことを受け、リスキリング(学びなおし)への興味関心と行動の相関について調査した。リスキリングでの教育ローン利用に対し、30代が52%ともっとも高い関心を示したことが明らかとなった。

 岸田首相による「個人のリスキリング支援に5年で1兆円を投じる」との発言を通して、リスキリングへの注目が高まっているが、カリキュラムが用意されている会社は少ないのが現状である。そのため個人の資金力に左右されるケースが大半となり、リスキリング環境には格差が生じている。

 同調査は、実際に2022年6月よりリスキリング需要による教育ローン申込みが255%増加している背景もあることから、相関関係を探るため独自調査を実施した。調査期間は2022年12月1日と2日の2日間、対象は全国の20~69歳の男女で第1産業(農業・林業・漁業)従事者を除く有職者。調査方法は、ネオマーケティングが運営するアンケート専門サイト「アイリサーチ」を用いたWebアンケート方式を用いた。有効回答数は300。

 はじめに、「自身のスキルや経験、キャリア形成等のためのリスキリングについて、あてはまるもの」について全員へ質問したところ「現在学んでいる」が11.3%、「学ぶ予定がある」7.0%、「現在予定はないが、今後必要があれば学んでいきたい」40.7%という回答を得た。「必要性を感じない」も41.0%いることがわかった。

 続いて、リスキリングに興味のある対象者177人に対し「リスキリングへの取り組みの理由」について質問したところ、「今のスキルや経験が将来通用すると思えないため」41.2%が最多となった。その他「現職の仕事上で必要と感じたため」33.3%、「転職を見据えてのキャリア形成のため」27.7%、「コロナ禍による働き方等が変化したため」19.2%等の理由があがった。

 また、現在リスキリングを行なっている対象者34人に対して「リスキリングを考え始めた時期」について尋ねた。「2020年より前」50.0%が最多となり、続いて「2021年」26.5%、「2022年1~6月」14.7%、「2022年7月以降 」8.8%という結果に。2020年より前から検討していた対象者が半数いることがわかった。

 これからリスキリングについて学ぶ予定がある、学びたい講座がある対象者21人には「開始予定時期」について質問。「~2023年4月」が42.9%、「2023年5月~8月」28.6%と、リスキリングに興味のある人の約8割が2023年中にスタート予定という回答を得た。

 実際にリスキリングをどのように行うのか、「リスキリングの具体的な方法」(n=177)について尋ねた。「教材等を購入する」37.9%が最多となり、その他「講座やセミナー等に参加する」が31.1%、「専門学校や大学に通う」10.2%等の回答を得た。リスキリングに費用負担を伴う方法を検討する人が多いことがわかった。

 一方で「費用負担を伴う方法」は懸念材料ともなるようだ。リスキリングを行う際に「悩んだ点やリスキリングを行えていない理由」(n=177)について尋ねた回答では、最多となる「学習時間が確保できない」46.9%に続き、2番目に多い37.9%の人が「費用負担」を懸念材料としていた。

 そこで、費用負担を伴うリスキリングにおいて「使える資金が不足している場合、あなたがとる態度としてもっとも近しいもの」(n=300)について尋ねてみると、もっとも多かったのは「自己資金が貯まるまで行動しない」53.7%であった。

 その他の回答として「資金補助(専門実践教育訓練給付金等)が適用される講座を探す」26.0%、「キャッシングやローン、クレジットを活用する」9.6%が続いた。「キャッシングやローン、クレジットを活用する」は、9.6%にとどまるも、世代別では30代が「キャッシングやローン、クレジットを活用する」と回答したのが35.3%と他世代と比較して突出した回答となったこともわかった。

 最後に、リスキリングにおいて「銀行ローンを利用することに対してどのように感じるか」(n=300)について質問したところ、ローンに関心があると言える「ローンに抵抗がないため良いと思う」「返済できる目途が立つのであれば良いと思う」「学べない期間の機会損失を埋めるためなら良いと思う」の3項目の合計が約30%となった。また、世代別では、30代が3項目合計で52%と高い関心を示したこともわかった。

 今回の外部調査において、銀行ローンのイメージについての質問では「イメージがない」との回答が約40%を占める結果に。依然として銀行ローンへの理解が広まっていないことでリスキリングの機会損失となっているケースが多いこともうかがえる結果であった。

 30代のクラウドローン利用の中には、「『毎月の返済額を抑えた回数の多いローンを組むことができた』ことが学び直しをする決断の決め手となった」との声も寄せられている。


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