司法試験合格のその先へ…真の法律家・行政官を養成する「伊藤塾」が目指す未来

 2022年司法試験合格者の1,403名中1,132名が伊藤塾の有料講座受講生、また予備試験ルートからの司法試験合格者92.2%が伊藤塾生だったという。圧倒的な合格率を誇る「伊藤塾」が目指している教育について、塾長 伊藤 真氏に話を聞いた。

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司法試験合格のその先へ…真の法律家・行政官を養成する「伊藤塾」が目指す未来
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 2022年9月6日、令和4年度の司法試験合格者が発表された。合格者1,403名中、1,132名が伊藤塾の有料講座受講生であり、また予備試験ルートからの司法試験合格者の92.2%が伊藤塾生だったという。
※参考「司法試験2022、合格率1位は「予備試験合格者」98%…法科大学院別結果」

 同塾は司法試験等に合格するための指導に留まらず、法を通じて社会に貢献できる人材の育成を目指している。その本質的な指導を基盤に、圧倒的な合格率を誇る「伊藤塾」が目指している教育について、塾長の伊藤 真氏に話を聞いた。

圧倒的な合格実績を継続できる理由

--伊藤塾が圧倒的な合格実績を維持できる理由とはどんなところにあるとお考えでしょうか。

 1995年に伊藤塾を立ちあげた当初から「より多くの人への個別指導」を目指してきました。これを具現化するために必要なのは、まずは個別対応のためのデータと経験の蓄積です。次に、最先端の技術と熱い教育への思いのバランスも欠かせません。法律の世界では、理屈と人情という言葉を使いますが、理屈っぽく筋を通さなければならない部分と、人情味あふれる温かさのバランスはとても重要なのです。

 個別指導の担い手である合格者スタッフの多さも、高い合格実績の要因のひとつと言えます。開塾当初は、ゼミ長をはじめすべて私一人で担っていましたが、その後は伊藤塾で学び合格した「合格者スタッフ」が毎年加わってくれたことで、自らが教わったことを後輩に伝え、そこで合格した人がまた次に伝えるという良い循環が生まれていると感じています。今や合格者スタッフは常時50名以上在籍しています。さまざまな経験や経歴をもつ多様な人材が集まっており、塾生にとっての多様なロールモデルともなっています。

伊藤塾塾長の伊藤真氏

--伊藤先生がお考えになる個別指導とはどういうものでしょうか。

 塾生は、学歴や出身、年齢等の帰属の違い、どういう学びをしてきたのか、過去の経験や家族環境等ひとりひとりバックボーンが異なります。また、生まれもった能力の違いやモチベーションにも違いがあります。そうしたさまざまな違いに合わせて、本人がもてる能力を上手く引き出して自信をもってもらい、気持ちに火をつけることは勉強をするうえで必須だと考えています。勉強は最終的には自分の意思で行うものですが、そのための「火つけ役」はとても大切。何がそのきっかけになるのかは、やはりひとりひとり違うため、そこを見極めることが個別指導の重要なポイントになると思います。

 一方で、ひとりひとりに合った個別指導を可能にするスタッフも、多様な人材を導くことでさらに多くの経験を積むことになります。たとえば、視覚や聴覚に障害のある方も伊藤塾で勉強し、司法試験に合格していきます。さまざまな立場の多様な塾生が集まることで、教える側の経験値もどんどん蓄積され、さらなる好循環につながるわけです。こうしたことも、伊藤塾の強みになっていると考えています。

伊藤塾とは

未知の問題を解く力を身に付けるには

--正解がないと言われる「論文式試験」を解く力を身に付けるために、伊藤塾ではどのような指導をされているのでしょうか。

 正解がないというのが法律の世界の大きな特徴で、正解を「見つける」のではなく、「自分で答えを作る」という意識をもつことが重要です。「論文式試験」は、いかに説得力のある論文を書けるかにかかっているのです。ですので重要なのはその説得力を鍛えるためのトレーニングといえます。論理的な積み重ね、展開を法的三段論法として展開するトレーニングを積み重ねた結果、どんな問題が出ても答えられるようになるわけです。

 これは私自身の経験談として塾生にも話すことが多いエピソードなのですが、私が司法試験の受験生だったとき、知っている問題の数を増やそうと市販されているすべての問題集を解いて自信をもって試験に臨んだにも関わらず、合格できませんでした。そのとき、司法試験に出題される問題は「自分が知っている問題」と「知らない問題」の2種類しかないということにハッと気付きました。友人に伝えたところ、ばかなことを言っていると笑われたのですが(笑)。

 何を言いたいのかというと、どれだけ準備をしたとしても、本番では新しい「未知の問題」が出るものです。そこで「未知の問題」にどう対処するかをしっかり準備しておけば、100%解けると気付いたわけです。そこからの1年間は、知らない問題が出たときの対処法をトレーニングしました。すると本試験が楽しみになりました。どんな問題が出ても対処できる自信ができ、実際の本番でも未知の問題を楽しむことができ、合格を手にすることができたのです。この経験こそが、伊藤塾の指導の基本になっています。

「知らない問題が出ても対処できるというマインドを身に付ければ、実務家になってからも、はじめて目にする問題に果敢に挑戦できる」と伊藤氏

合格を支える教育の「3本柱」

--伊藤先生の掲げる教育の3つの柱についてお聞かせください。

 1つ目の柱は40年前から提唱している「ゴールからの発想」(逆算思考)です。合格から逆算して今の自分と合格を最短ルートで結び付けることが重要です。

 司法試験の対策では覚えるものの量が多く、あっという間に年単位で時間が過ぎてしまうものです。今の自分を起点にしてしまうと、目指す方向が少しずれるだけでゴールが遠のいてしまいます。したがって、ゴールを起点に今の自分の地点とを直線で結び付け、ゴールから逆算してマイルストーンを置いていくのが効率的です。これは法律の勉強のみならず、あらゆることに通じる方法論だと思います。

 論文式試験を例にすると、予備試験でも70分で2,000字の答案を手書きで記述する必要があります。この合格答案を完成させるうえで、どういう能力が大切なのでしょうか。伊藤塾ではこれを塾生に最初に問いかけています。

 問題文を読み解く力、正確な知識、論理力等いろいろな力が必要とされますが、いちばん大切なのは、実は「字を書く速さ、筆記速度」なのです。たとえ下書きで解答を作成できたとしても、それを時間内で答案用紙に書ききれなかったらアウトです。だからこそ伊藤塾の最初の宿題では、2,000字の答案を何分で書き写せたかを計測させるようにしています。もし書き写すだけで50分かかれば、問題文を読んで答えを出すために残された時間は20分しかありません。書く時間が30分ならば残り40分はじっくり考えて答えを出せる。これが試験の現実であり、ゴールからの発想の実例です。

 2つ目の柱は「盤石な基礎」です。基礎はその中身が重要です。

 「中身」というのは、何をどのような順番で、どれだけ深く学ぶのかだと思っています。たとえば、算数や数学は最初に数字を数えることからはじまり、足し算、引き算、九九、因数分解、微分積分と、学ぶ順序があります。法律を学ぶ際も順序に則って学ぶ必要があるのです。その次に、「基礎の関係性」の理解が必要です。法律は関係性の学問ですから、ある概念を単発の知識として正確に覚えるだけでは足りません。たとえば、民主主義や自由主義という言葉はイメージがもてると思うのですが、その自由主義と民主主義の関係はどうなのかを自分の言葉で説明できなければならないのです。これが「深く学ぶ」という部分にあたります。

 プロフェッショナルは、知識の精度・正確性で勝負しています。今の時代は、インターネットで検索すれば何でも「答えらしきもの」にたどり着けますが、その情報は玉石混淆です。そんな中で本当に正しい、正確なものを担保するのがプロと言えます。だからこそ、基礎をしっかりと身に付けないとプロとしては通用しません

 3つ目の柱は「合格後を考える」ことです。これにより目の前の目標のハードルが下がってクリアしやすくなります

 こんな話があります。100mの短距離走の選手が記録が伸びないときに、コーチから120m先をゴールだと思いなさい、とアドバイスされたそうです。そうすれば100m地点は最高スピードで駆け抜けられるから、と。勉強にも同じことが言えます。試験の一歩先を考えることで、その手前にある試験そのもののハードルが下がるのです。同時に、合格後にこんな活躍をしたいと考えることで、モチベーションを高いレベルで維持できるでしょう。

 合格して弁護士になったとたん、周りはすべて弁護士となります。その時点で、「司法試験合格」自体には何の価値もなくなります。これはどの世界でも同じで、目先のゴールだけを目指したら達成した段階で燃え尽きてしまうでしょうし、一歩先を常に考えていないと成長し続けることはできません。

 一歩先を考える重要性は、弁護士や裁判官になってからも問われます。裁判の結果についても、被告人のその後の人生にとって本当に良かったといえるのかどうか、我々は自問する必要があるのです。こうした姿勢を伊藤塾で身に付けることは、将来、塾生自身の生き方を支える柱になると考えています。

「常に一歩先を考える姿勢は、将来、塾生自身の生き方を支える柱になる」(伊藤氏)

自己の最善を他者のために尽くし切る法律家・行政官へ

--合格後に塾生が活躍するための取組みを教えてください。

 伊藤塾では合格後を考えるプログラムも用意しています。たとえば「明日の法律家講座」では、先輩法律家をはじめさまざまな分野で活躍をされている方に講演をいただいています。すでに300本以上がライブラリーに所蔵されていて、最高裁長官6人分のほか、検事総長、弁護士会会長、国際弁護士、裁判官、さらに冤罪、原発問題やジェンダー問題で活躍をしている方等、さまざまな講演を視聴することができます。自分の将来やってみたい仕事をイメージできるのは、伊藤塾ならではと言えるでしょう。

 もうひとつは「スタディツアー」です。沖縄や韓国、中国、かつてはアメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ等、合格者や受験生をいろいろな現場に連れて行っていました。中でも沖縄は、22回訪れています。現場に行き、当事者に会って話を聞く。そうすることで、座学では学べない具体的なイメージを持つことができるようになり、将来のモチベーションにもつながります。このように、将来の仕事に通じる仕事術や人生観につながることを、この塾で学べるのは大きなメリットといえるでしょう。

 人生を自分で切り開く力、生きる力を身に付ける場がこの塾です。だからこそ、合格後に多方面で活躍する人材を輩出できるのだと考えています。

--塾生に、合格後に期待することは何でしょうか。

 社会の幸せの総量を増やすことのできる実務家を目指してほしいと考えています。人の役に立ちたい、社会に貢献したいということは、もちろん重要ですが、そのためにはまずは自分の幸せを実感できることが大前提となります。そのうえで、人の役に立てた、社会に貢献できたという実感が、より自分の幸せを高めることにつながる実務家であること。それが「幸せの総量を増やすことのできる実務家」なのだと私は思います。

 さらには真の法律家、行政官を目指してほしい。自分の役割をしっかりと果たし、自分の将来のビジョン、それから日本や世界がこうあるべきだろうという未来のビジョンをもってほしいと考えています。

 私は、真のエリートとは、自己の最善を他者のために尽くし切る人物だと思っています。他者のために尽くすことのできる人は多いですが、「尽くし切る」のは本当に難しい。

 真の法律家、真の行政官には、この「真のエリート」を目指してほしい。正義や、こうあるべきという理想に少しでも現実を近づけていくのが法律家・行政官の仕事だろうと思うのです。誰かがそれを言い続けてそれに向かって努力をし続けなれば、社会は前進しません。自らの理想に向かって、現実を少しでも前に進めようと努力し続ける人を目指してほしいと願っています。

--ありがとうございました。


 伊藤先生のお話からは、合格後を考え、目標を的確に見据えて正しい努力をしながら達成することの大切さを痛感した。現在活躍する多くの法律家や実務家も、誰もが法律経験ゼロからその一歩をスタートし、自身のゴールを見据えて不断の努力を重ねている。

 伊藤塾では今、「司法試験入門講座」の受講生を募集中だ。合格プレミアムコース、フリースタイルコース、2年合格コース、予備試験1年合格コース、法科大学院1年合格コースの5つのコースが設定されており、対面とオンラインのハイブリッドで講義を受講できるコースもある。特にオンライン講義は、場所や時間にとらわれない、都合に合わせたスケジューリングが可能になり、受講生からは「一度聞いてわからなかったところを後から動画で確認できるので、学習内容が定着しやすくなった」「隙間時間を有効に使うことができるようになった」と好評だという。

 学習サポート制度も整っており、受講講座ごとにマイページ上に用意されたフォーラムで学習内容についていつでも何度でも質問できるという。また、司法試験入門講座カリキュラムの論文答練は、すべて添削付き。このほか申請者には定期的にスケジュール作成と学習進捗度管理も。最新の技術と高い指導力で、万全のサポートをしてくれる。

 Webサイトには、これから学習を始める際に参考になるページも用意されている。ここではさまざまな学習スタイルを知ることや、司法試験合格者がどのように思い学習をはじめ、どのように合格したのかといったひとりひとりの体験を見ることができる。ぜひ訪れてみてほしい。

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《佐久間武》

佐久間武

早稲田大学教育学部卒。金融・公共マーケティングやEdTech、電子書籍のプロデュースなどを経て、2016年より「ReseMom」で教育ライターとして取材、執筆。中学から大学までの学習相談をはじめ社会人向け教育研修等の教育関連企画のコンサルやコーディネーターとしても活動中。

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