【大学受験2025】新課程入試の大学予告、旺文社が解説

 旺文社は2023年1月19日、2025年新課程入試で特に注目すべき点に絞り、各大学の予告を一覧にまとめ、全体的な傾向を解説した。新科目「情報I」は国公私立大含め、どの程度が課してくるのか。大学入学共通テスト(以下、共通テスト)と独自入試の現状を紹介する。

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  • 2025年 新課程入試 「各大学 予告一覧」

 旺文社は2023年1月19日、2025年新課程入試で特に注目すべき点に絞り、各大学の予告を一覧にまとめ、全体的な傾向を解説した。新科目「情報I」は国公私立大含め、どの程度が課してくるのか。大学入学共通テスト(以下、共通テスト)と独自入試の現状を紹介する。

 2025年新課程入試の予告は、文部科学省により2022年度中に公表することとされている。しかし、現状、方針のみや未公表の大学も非常に多く、全教科・科目を網羅した一覧にまとめることは難しい。そこで旺文社 教育情報センターは「新課程で特に注目すべき点」に絞り、各大学の予告を一覧にまとめ、その見方と全体的な傾向を解説した。

 共通テスト「情報」は、国立大では北海道大(ボーダーでの判定のみに利用)、徳島大(総合判定の参考)のように点数化をしない大学も。一般選抜では、国立大は必須、公立大は難関大を中心に必須・その他は選択または課さない、私立大は選択または課さないと分析している。また現状、「地総、歴総、公共」は、特に国公立難関大、医学部等で選択不可(入試科目から除外)。「数学」はこれまでの「数IIB」と比べて利用する大学は現状変化なしの傾向だとしている。

 独自入試「国語」は、「論理国語=含む」かつ「文学国語=除外」とする埼玉大、お茶の水女子大、学習院大等で、評論文重視の傾向がみられる。中には、「現国+論国」を課す埼玉大(経済 昼 前期一般選抜枠)等の大学もあり、さらに評論文重視になるとみている。「地総」「歴総」「公共」については、出題範囲に含む大学が多数派だが、筑波大、東京大、京都大等、除外する大学も一定数みられる。また、新科目「情報」を独自に作問して出題する大学はほぼなく、現状は広島市立大、慶應義塾大の2大学のみとなっている。

 独自入試「数学」は、国公立大と私立難関大は、文系が「数I・数II ABC(B=数列、C=ベクトル)」理系が「数I・数II・数III ABC(B=数列、C=ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)」が中心となっている。「数列」「ベクトル」は旧課程では共に数Bであったが、 新課程で数Bと数Cに分離。しかし、これまで通り両方を課す大学が多く、数B、数C から各1項目の「つまみ食い」のような出題状態になっているという。

 旺文社は入試に向け、いくつかの教育委員会に高校カリキュラムで数B、数Cを1単位で設定することについて問い合わせたところ、「教育委員会としては制限していない」「各学校の教育目標に即しているのであれば可」「『1項目=1単位』と考えるのが基本であり、それにのっとっていれば可」等の回答があったとしている。

 新課程入試「各大学 予告一覧」は国立大54校、公立大39校、私立大26校の情報を掲載。2022年12月中旬段階の公表校であり、各大学の予告は今後変更もありうる。一覧は、旺文社 教育情報センターのWebサイトで見ることができる。

《川端珠紀》

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