アルバイト経験ある学生の3割、労働トラブルあり…連合調査

 日本労働組合総連合会は、学生の労働に対する意識や実態を把握するために「学生を対象とした労働に関する調査」を実施し、結果を公開した。学生の約7割にアルバイトの経験があり、そのうち約3割がアルバイト先で労働に関するトラブルに遭遇していることがわかった。

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現在アルバイトをしているか/アルバイト先を選んだ理由
  • 現在アルバイトをしているか/アルバイト先を選んだ理由
  • アルバイト先で労働に関するトラブルにあったことがあるか
  • アルバイト先でどのようなトラブルにあったか
  • トラブルを相談したい場合、どこに相談するか
  • 労働に関する知識を学習する機会があったか
  • 労働に関する知識をどこで学習したか
  • 労働に関する知識を学びたいか

 日本労働組合総連合会(連合)は、学生の労働に対する意識や実態を把握するために「学生を対象とした労働に関する調査」を実施し、結果を公開した。学生の約7割にアルバイトの経験があり、そのうち約3割がアルバイト先で労働に関するトラブルに遭遇していることがわかった。

 調査は2022年10月31日~11月1日、インターネットで実施した。対象者は、学生(高校生、高専生、大学生、専門学校生、短大生、大学院生)の男女で、有効回答数は1,000名。

 現在アルバイトをしているか聞いたところ、「している」が53.2%、「現在はしていないが、したことがある」が15.6%で、アルバイト経験がある人は68.8%、アルバイト経験がない人は31.2%となった。アルバイト経験がある人(688名)に、アルバイト先を選んだ理由を聞いたところ、「家や学校から近い等交通の便が良い」52.8%がもっとも多く、ついで「勤務時間の都合が良い」37.4%、「賃金(給料)が高い」36.5%、「やりたい仕事である」20.2%、「友人・知人からの紹介」19.2%と続く。

 次に、アルバイト経験がある人(688名)に、アルバイト先で労働時間や賃金等の労働条件、ハラスメント、人間関係等のトラブルにあったことがあるか聞いたところ、「トラブルにあったことがある」は32.6%、「トラブルにあったことはない」は67.4%となった。遭遇したトラブルは、「労働時間関係(長時間労働、シフト等)」43.3%と「人間関係(いじめ、ハラスメント等)」42.4%が特に高かった。アルバイト先におけるトラブルを相談したい場合、どこに相談するか聞いたところ、「家族・友人」72.8%が突出して高かった。

 学校やアルバイト先で、賃金や労働時間、休日等、働くときに必要な法律や知識(ワークルール)について学習する機会があったか聞いたところ、「あった」は62.1%、「なかった」は37.9%となった。ワークルールについて学習する機会があった人(621名)に、どこで学習したか聞いたところ、「学校」57.5%がもっとも高くなり、「自分で調べた」41.1%、「アルバイト先」21.1%、「労働組合」2.4%と続く。

 卒業後の希望進路が就職の人(596名)に、ワークルールについて学びたいか聞いたところ、「学びたい」は61.4%、「学びたくない」は13.4%、「どちらでもない」は25.2%となった。

《中川和佳》

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