内閣府は2023年3月23日、2022年（令和4年）版「子供・若者白書」の内容を子供・若者にわかりやすく解説した「ジュニア版こども・若者白書」を公開した。4月1日に発足するこども家庭庁に先立ち、政策の当事者である子供や若者に政府の取組みを紹介する。目安対象は小学校高学年以上。
大人版の「子供・若者白書」は、子供・若者育成支援推進法に基づき、2010年から毎年内閣府が作成し、国会に提出している年次報告書。日本における子供や若者についての社会的な状況や問題点、政策に関する情報がまとめられている。
今回公表した「ジュニア版こども・若者白書」は、大人版の内容をわかりやすく紹介するために、政策の当事者である子供や若者の意見や提案を取り入れて作成。トピックの選定からデザインまで、自分たちにとって大切だと思う視点やアイデアを、時間をかけてじっくりと練り上げ、形にしたものだという。
ジュニア版は1～7章と巻末資料等をあわせた全40ページのPDF冊子。各章の「まとめページ」でポイントと取組例を紹介。「コラム」や「トピックス」がある節では、その内容を簡単に説明。また、難しい言葉には解説を、難しい漢字にはふりがなを付記。赤字の項目は別ページにも説明がある他、子供や若者が詳しく知りたい・大切だと思っている項目には☆印を付け、イラストや表、写真等を交えてみやすくまとめている。
たとえば、第3章の「困難を有する子供・若者やその家族の支援」の第3節「子供・若者の被害防止・保護」では、児童虐待防止対策の内容ポイントとして、児童虐待防止対策、社会的用語の拡充、里親制度の推進、特別養子縁組制度の利用促進について解説。
取組例には、発生予防策として「家庭教育支援、妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援」。早期発見・早期対応、保護に向けた取組みとして「見守りのための連携、体制の強化、児童相談所専用ダイヤルの運営」。また、自立支援の取組みとして「社会的養護の下で育った子供が施設等を退所するにあたり、他の子供と公平なスタートを切るために必要な支援の充実」をあげている。
ジュニア版の白書は内閣府のWebサイトからダウンロードできる。
◆ジュニア版こども・若者白書（目安対象：小学校高学年以上）
挨拶・目次・ページの見方
第1章 子供・若者育成支援施策の総合的な推進
第2章 全ての子供・若者の健やかな育成
第3章 困難を有する子供・若者やその家族の支援
第4章 創造的な未来を切り拓く子供・若者の応援
第5章 子供・若者の成長のための社会環境の整備
第6章 子供・若者の成長を支える担い手の養成・支援
第7章 施策の推進体制等
巻末資料
