【大学受験2023】国公立医学部の出願状況、東大4.3倍

 Y-SAPIXは2023年4月10日、2023年度「国公立医学部医学科出願状況」を分析しWebサイトで公開した。2023年度は募集人員全体の約7割が一般選抜で、中でも前期での募集が6割強を占めた。東京大学の志願倍率は4.3倍で前年度から大きな変動はなかった。

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医学部医学科の入学定員
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  • 国公立医学部医学科 入試方式別募集人員2023
  • 国公立医学部医学科 志願者数・志願倍率(前期)
  • 国公立医学部医学科 志願者数・志願倍率(後期)
  • 国公立医学部医学科 大学別出願状況(前期)
  • 国公立医学部医学科 大学別出願状況(後期)
  • 2023年度のおもな入試変更点と志願状況(前期)

 Y-SAPIXは2023年4月10日、2023年度「国公立医学部医学科出願状況」を分析しWebサイトで公開した。2023年度は募集人員全体の約7割が一般選抜で、中でも前期での募集が6割強を占めた。東京大学の志願倍率は4.3倍で前年度から大きな変動はなかった。

 2023年度の医学部医学科の入学定員は国公私立あわせて9,384人、国公立は2022年度から合計14人減員された5,686人で実施された。入試方式別に募集人員をみると、全体の約7割にあたる3,929人が一般選抜での募集。中でも前期の募集人員は6割超えで、医学部合格を目指す受験生にとっては最重要視すべき選抜方法だという。

 一方、総合型・学校推薦型選抜の募集人員は1,514人で、年々規模が縮小している後期の343人(地域枠を除く)を大幅に上回った。また、地方・地域の医師不足解消を目的とした「地域枠」の募集人員は全体の2割以上で、総合型・学校推薦型選抜だけでみると一般枠の2倍近くにのぼる。

 文部科学省公表のデータによると、国公立医学部医学科(前期)の志願者は2022年度比873人増(5.8%増)で3年連続増、後期も2022年度比294人増(4.1%増)で2年連続で増加。しかし、後期は募集人員減により志願倍率は21.5倍とアップしたという。

 大学別の前期出願状況は、2023年度から2段階選抜の基準を約3.5倍から約3.0倍に縮小した東京大学は、志願倍率4.3倍で志願者指数とともに横ばい。東京医科歯科大学は、募集人員を10人減らしたことで志願倍率が4.5倍(2022年度3.8倍)まで上昇した。

 後期は岐阜大学が2023年度募集自体を廃止。山梨大学や山口大学は2022年度に志願者を集めた反動で大幅な志願者減となった一方で、旭川医科大学や山形大学では2年連続で大幅増となる等、志願状況にばらつきが目立った。

 第1段階選抜不合格者数は、国公立大学医学部医学科(前期)が1,788人で、2022年度の1,341人から大幅に増加した(未公表の大阪大を除く)。これは他学部も含めた第1段階選抜不合格者(前期)全体の約半数を占め、医学部医学科出願者の約9人に1人が前期の2次試験を受けられなかったことになるという。不合格者0人は、第1段階選抜実施を予告した49大学のうち、北海道大学、筑波大学、神戸大学等21校だった。

 一方、不合格者数の上位5校は、福島県立医科(261人)、大分(198人)、浜松医科(195人)、島根 (184人)、東京 (129人)で、この5校だけで全体の半数以上を占める結果となった。第1段階選抜は多くの大学で出願状況によって実施の有無や通過ボーダーラインが変化するため、志望校の入試情報はしっかりとチェックする必要がある。また、国公立大の医学部が第一志望の場合、出願校を広く考えるのであれば、受験科目は「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫理、政治・経済」の中から選ぶのが安全策だという。

 この他、Y-SAPIXの総合情報サイトでは、各大学の最新入試情報や現役東大生・京大生・医学部生からのメッセージ、大学にまつわる歴史やイベント等、さまざまな情報を発信している。

《川端珠紀》

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