就職活動、オンライン活用が定着…費用・時間の節約

 リクルートの研究機関「就職みらい研究所」の調査結果から、2024年卒学生の就職活動は、説明会と一次面接はオンラインを活用し、最終面接は対面で行うなど、うまく使い分けることで学生の活動時間や交通費が抑えられていることがわかった。

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就職活動全体にかかった平均金額の比較
  • 就職活動全体にかかった平均金額の比較
  • 就職活動費用の内訳
  • 就職活動交通費の地域別平均金額
  • 6月12日までに経験した参加形態
  • 各月の「学業」「就職活動」「プライベート」時間の割合

 リクルートの研究機関「就職みらい研究所」の調査結果から、2024年卒学生の就職活動は、説明会と一次面接はオンラインを活用し、最終面接は対面で行うなど、うまく使い分けることで学生の活動時間や交通費が抑えられていることがわかった。

 「就職みらい研究所」は、より良い就職・採用のあり方を追求するための研究機関。「就職プロセス調査」は、2024年卒業予定の大学生および大学院生に対して、「リクナビ2024」で調査モニターを募集し、モニターに登録した学生4,567人を対象として2023年6月12日から19日に実施した。

 2024年卒学生が6月12日時点で就職活動に使用した金額は、平均して8万2,905円と、2023年卒から7,660円増加した。使用した金額の内訳を見ると、「交通費」2万1,312円、「被服費」3万6,463円、「宿泊費」1万8,544円の項目で、平均金額が前年より大幅に増えている。

 就職活動における説明会・一次面接・最終面接の参加形態を見ると、24年卒では23年卒と比べて「オンラインのみ」で参加した割合がどのプロセスにおいても減っている。説明会と一次面接は「オンラインのみ」と「どちらかというとオンラインが多かった」の合計が8割以上となった。一方、最終面接では「対面のみ」が43.5%でもっとも多く、23年卒と比べて10.0ポイント増加した。このように、対面での選考機会が増えたことが、就職活動費用の増加に影響したものと考えられる。

 23年卒と比べ就職活動費用は増加しているが、たとえば全国の「交通費」の平均金額は、コロナ禍前の2020年卒と比べると約4割の水準に抑えられている。

 また、2~6月中の就職活動にかけた時間の割合は、23年卒、22年卒と比べて、いずれの月も低い結果となった。就職活動でのオンラインの活用は定着し、学生はうまく使い分けることで学業やプライベートの時間の確保につなげているようだ。

《中川和佳》

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