【大学受験】河合塾、国公立大の志望動向…文低理高つづく

 河合塾では、センター試験の自己採点および志望校調査「センター・リサーチ」の結果をもとに、今年度のセンター試験の概況と受験生の国公立大志望動向を分析した資料をホームページに公開している。

教育・受験 受験
センター・リサーチ 文理別参加者数推移
  • センター・リサーチ 文理別参加者数推移
  • 国公立大学出願予定者数の変化
  • 難関10大学の状況
  • 学部系統別の動向
 河合塾では、センター試験の結果をふまえた国公立大の志望動向についてまとめた資料をホームページに公開している。

 同資料は、河合塾が行ったセンター試験の自己採点および志望校調査「センター・リサーチ」の結果をもとに、センター試験の概況と受験生の国公立大志望動向を分析したもの。それによると、今年度の「センター・リサーチ」の参加者は421,298人(前年比101%)で、センター試験受験者の約8割に上った。そのうち文系受験生は227,935人で、昨年より2,737人減少しているのに対し、理系受験生は昨年より8,246人増の193,363人と大幅に増加している。なお、ここ3年間の理系受験生のセンター・リサーチ参加は、2010年の約176,000人、2011年の約185,000人と増加傾向にある。

 受験生の志望動向では、国公立大の出願予定者数は前期日程は昨年比101%と前年並みの水準。中期・後期日程では微減しているが、全体的にはほぼ前年並で、国公立大の安定した人気ぶりが伺えるとしている。

 大学の所在地別に見た場合、東北地区を除き、前年並みからやや増加の傾向となっている。東北地区は、震災の影響から、東北大、福島大などで志望者の減少が見られる一方、北海道地区には他からの流入が例年以上に目立ち、前年比104%のやや高い増加率となっているという。

 また、旧帝大を中心とした難関10大学の出願予定者は前年比98%とやや減少傾向にあり、全体に受験者の弱気な志向が見られると分析。大学別では、東京大学は文科類でやや減少気味だが、理科類は堅調な人気ぶりで前年比102%。前年比91〜94%と減少が目立つのが、東北大学と一橋大学、大阪大学。東北大は他地域からの敬遠傾向、一橋大と大阪大は、社会科学系や法・経済学部の不人気が影響していると分析している。

 学部系統別の動向では、昨年同様に「文低理高」と「資格志向」が大きな特徴となっているという。東京外国語大学に新設される国際社会学部の影響で「社会・国際」系統が前年より増加がみられるが、これ以外では文系の動向はほぼ前年並みか減少気味。特に「法・政治」「経済・経営・商」の2系統では減少が目立っている。

 理系では、「理」は前年比107%と増加、「工」「農」では前年並みだが、「工」では女子の受験生が前年比109%と増加している。

 医療系も資格人気から各分野で増加傾向にあり、中でも医学科は定員増などの影響で、前年比112%と大きく増加している。

 その他分析資料では、センター試験の変更ともなう影響や震災等の被災受験生への支援制度などについてもまとめている。
《田崎 恭子》

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