IT活用の「オンライン家族」、コミュニケーションの満足度高く

 インターネット調査を行うメディアインタラクティブは2月19日、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科の石井クンツ昌子教授監修のもとに行った全国の30〜40代の既婚男女を対象に行った「家族コミュニケーション」に関する調査結果を発表した。

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家族とのコミュニケーション満足度 平均点数(全体)
  • 家族とのコミュニケーション満足度 平均点数(全体)
  • 家族に対して、どのような不満をもって いますか?
  • 家族とのコミュニケーションで不安に感じ ていることはありますか
  • 家族とのコミュニケーション満足度 平均点数(ITツール利用頻度別)
  • 家族とのコミュニケーションで不安に感じていること (IT ツール利用頻度別)
  • ふだん家族ととるコミュニケーション(ITツール利用頻度別)
  • オンライン家族予備軍:「家族とのコミュニケーションをもっと増やしたいと思うか」「便利なITツールがあれば使ってみたいと思うか」
  • スマートフォンやタブレット端末をどの程度使いこなせているか
 インターネット調査を行うメディアインタラクティブは2月19日、全国の30〜40代の既婚男女を対象に行った「家族コミュニケーション」に関する調査結果を発表した。

 同調査は、ITツールと家族コミュニケーション関係を研究する、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科の石井クンツ昌子教授監修のもと、全国の30歳〜49歳の既婚男女を対象に、1月26〜27日にかけ同社の運営するアンケートサイト「アイリサーチ」を利用したWEBアンケートを実施。1,200名(男性600名、女性600名)の有効回答を得た。

 現在の家族間のコミュニケーションについて、どの程度満足しているかを100点満点中の得点で尋ねた設問では、全体の平均は69.0点となった。男女別に見ると、夫が70.7点、妻は67.3点で、夫のほうの満足度が3.4ポイント差をつけ高くなっている。

 家族に対して、どのような不満をもっているかを尋ねた設問では、夫は「妻の掃除が不十分」が35.8%とトップに。次いで「働いているのに日頃感謝されない」(32.5%)、「子どもが時間にルーズ」(30.9%)となっているが、上位3項目でも回答者の割合は30%台にとどまった。

 一方、妻の方は「家事を当たり前と思われている」が64.2%と、回答者の約3分の2の票を集めトップに。次いで「夫が家事を手伝ってくれない」(44.2%)、「子どもが言う事をきかない」(44.2%)、「夫が育児を自分に任せっきり」(41.6%)、「夫が家に帰ってくるのが遅い」(38.5%)と、上位5項目は約4割以上の票を集めている。

 また、家族とのコミュニケーションで不安に感じていることについて、「喧嘩や口論になることが多い」では夫の20%に対し、妻は26.7%と、大きく差が開く結果となった。

 調査ではこれらのアンケート結果を、家族とのコミュニケーションにPCや携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などのITツールを使っている頻度別に分析している。家族コミュニケーションにITツールを「毎日使っている人」(n=429)のコミュニケーションの満足度が平均74.0点だったのに対し、「2〜3日に1回以下の人」(n=117)の平均は66.2点と、7.8ポイントもの差が生じている。

 また、ふだん家族ととるコミュニケーションについても、「誕生日に家族でパーティーをする」「日頃からよくおしゃべりをする」「家族全員が一緒に食卓を囲む」などの上位項目において、いずれもITツールを「毎日使っている人」のほうが「2〜3日に1回以下の人」に比べその割合が高くなっており、特に「家族の予定を共有し合う」「休日は買い物や外食など、家族でよく出かける」の2項目では、17ポイント以上の大きな差が出ている。

 さらに、家族とのコミュニケーションで不安に感じていることについても、もITツールを「毎日使っている人」のほうが「2〜3日に1回以下の人」に比べ全体にポイントが低くなっている。

 調査報告レポートでは、このように家族とのコミュニケーションでITツールを積極的に活用する人たちを「オンライン家族」と名付け、家族同士のコミュニケーションに対する意識が強く情報の共有が上手くできていると分析している。

 また現在、ITツールを使う頻度が「2〜3日に1回以下」の人の中にも、「家族とのコミュニケーションを増やしたい」および「家庭で使いやすいITツールがあれば使ってみたい」と思う「オンライン家族予備軍」が41.2%いるとしている。

 調査ではその他、スマートフォンやタブレット端末をどの程度使いこなせているかや、今後使ってみたいITツールについても尋ねており、それらの結果から、日常の生活で家族のために使えるITツールやアプリケーションの活用が、これからの家族間のコミュニケーションをより豊かにすることにつながると予測している。
《田崎 恭子》

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