20代女性8割「モザイク無しでSNSに子どもの写真投稿」経験あり

 日本人の4人に1人、20代女性では8割が「モザイク無しでSNSに子どもの写真を投稿したことがある」ことが、アバストが実施したデジタルリテラシー調査から明らかになった。子育て世代はデジタルタトゥーの危険性を意識していない傾向もみられた。

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デジタルタトゥーの危険性(イメージ画像)
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 日本人の4人に1人、20代女性では8割が「モザイク無しでSNSに子どもの写真を投稿したことがある」ことが、アバストが実施したデジタルリテラシー調査から明らかになった。子育て世代はデジタルタトゥーの危険性を意識していない傾向もみられた。

 グローバルなセキュリティサービスを提供するアバストは、日本国内の20~69歳のインターネット利用者1,000名を対象に「アバスト デジタルリテラシー調査:ファミリー版」を実施。結果を公表した。調査期間は2019年5月。

 調査によると、日本人の38%が「SNSで非公開にしているコンテンツはない」あるいは「非公開が何の意味なのか知らない」と回答し、すべてのSNSを公開設定にしていることがわかった。そのうち、63.8%は「見られたくない情報はSNSで発信していない」と回答。15.9%は「非公開にする理由がない」、21.3%は「設定するのが面倒」あるいは「非公開設定の方法がわからない」と回答している。

 SNSへの投稿に関しては、日本人の4人に1人が「自分の子どもの写真をモザイク無しでSNSに投稿した経験がある」と回答。中でも、20代女性は8割がモザイク無しでSNSに子どもの写真を投稿したことがあり、30代男性については4人に1人がSNSに投稿した写真を子どもから「やめてほしい」と言われた経験があることが明らかになった。

 アバストによると、SNSへの投稿については1度子どもの情報や写真をインターネット上に公開すると元の情報や写真が削除された後もインターネット上から消すことができない「デジタルタトゥー」のリスクをはらんでいるという。今回の調査から、約30%の日本人はネットに上げた写真や情報が消せないことを知らず、特に子育て世代は「デジタルタトゥー」の危険性や個人情報を投稿することの危険性を意識せずにSNSやインターネット上での情報発信を行なっていることが判明した。

 アバストは、SNS上の写真情報から犯罪者や変質者に子どもの居場所を推察されてしまったり、将来写真がきっかけで子どもがいじめに遭う可能性、子どもの名前や誕生日などの個人情報が写真とともに流出することで、メールアドレスやアカウント名が推察されSNSアカウントを乗っ取られたり、子どもが「Doxing(晒し)」の標的となる可能性など、多くの危険性をはらんでいることを指摘。保護者には、自分と家族のプライバシーを保護するために適切な対策を講じ、SNSに子どもの情報や写真を投稿する前に個人情報をネット上に公開することで起こりうる結果を認識しておいてほしいと訴えている。

 具体的には、「SNSを利用する際はプライバシーポリシーを確認する」「個人情報が特定できる情報は公開しない」「公開範囲を意識する」「子どもが将来これを見たらどう思うか?を意識する」「子どもの写真を投稿することによる影響を考える」「他人の子どもが写った写真は投稿しない」「フィッシング対策が可能なアンチウイルスソフトを導入する」といった点を考慮した上で、正しくSNSやインターネットを楽しんでほしいとしている。
《畑山望》

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