福島の子どもに脂質代謝異常や高血圧が増加

生活・健康 健康

2011年度の受診実績
  • 2011年度の受診実績
  • 2012年度の受診実績
  • 6~15歳男子の体重
  • 6~15歳女子の体重
  • 収縮期血圧 2008~2011年度
  • 拡張期血圧 2008~2011年度
  • 脂質代謝異常(HDL-C)2008~2011年度
  • 収縮期血圧 2011年度
 福島県が実施した2011・2012年度の県民健康管理調査によると、震災前と比べ、小中学生の脂質代謝異常の割合が倍増し、高血圧の割合も増えていることが明らかになった。

 同調査は、原発事故により生活習慣が異なる状況での生活を強いられたことや放射線への不安などが健康にさまざまな影響を及ぼすことが懸念されることから、生活習慣病の予防や疾病の早期発見・治療に繋げていくことを目的に2011年度と2012年度に実施した。

 2011年度は、2012年1月~3月に実施し、福島県内に住居している15歳以下の小児15,002人が受診。また、福島圏外に避難している15歳以下の小児2,949人が受診した。受診者は合計で17,951人と対象者27,690人の64.8%にあたる。なお、16歳以上の受診率は31.0%であり、小児の受診率が高く、子どもの健康への関心が高いことがわかる。

 2012年度は、2012年7月~12月の約6か月間実施し、福島県内に住居している15歳以下の小児9,533人が受診。また、途中経過であるが、2012年9月~2013年2月末に福島圏外に避難している15歳以下の小児1,779人が受診した。

 2011年度の福島県の小児健康診査と2010年度の全国平均や福島県平均と比較すると、体重は男子が6~15歳のすべての年齢で全国平均より0.5~2.8kg多い。また、15歳以外は県内の前年平均より増加している。一方、女子もすべての年齢で全国平均より0.6~2.0kg多く、13歳と7歳以外は前年平均より増加している。

 震災前との比較にあたり、南相馬市と飯舘村の2008~2010年度の小学4年生と中学1年生の検診結果と比較して、中学1年男子の肥満(体重増加)や小学4年生男子の高血圧(拡張期)、小学4年生女子の高血圧(収縮期、拡張期)と中学1年男子の高血圧(拡張期)、小学4年生男子と中学1年生女子の脂質代謝異常(HDL-C)についての割合が高い数値を示していた。

 特に、震災前は小学4年生で収縮期血圧が140mmHg以上はいなかったが、2011年は女子に0.4%みられた。また、中学1年生では、2010年に0.1%だった高血圧が2011年に0.9%と9倍に増加している。さらに脂質代謝異の割合が小中学生ともに2倍以上となった。
《工藤めぐみ》

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