2012年における人権侵犯事件の件数は、学校でのいじめによるものが前年比20.6%増の3,988件、教職員の体罰によるものが前年比32.6%増の370件にのぼり過去最多となったことが、法務省人権擁護機関の調べで明らかになった。 法務省人権擁護機関は、人権侵害を受けた人からの申告により、救済に努めている。2012年の処理件数は2万2,694件で、このうち学校でのいじめによるものが3,988件、教職員の体罰によるものが370件、児童に対する暴行・虐待によるもの(体罰を含まない)が873件、インターネットを利用によるものが671件となった。 学校でのいじめによる人権侵害の対応として、同省では、いじめを受けている被害児童に対し、助言や提案を繰返し行いつつ、学校と連携するなどの援助をしている。また、体罰については、体罰をした教職員に説示を行い、学校長に対して再発防止に向けた適切な措置を講ずるよう要請しているという。 子どもの人権侵害は、周囲の目につきにくいところで起こっていることが多く、被害者である子ども自身も身近な人に話しにくいといった状況がある。そのため、子どもが発する信号をいち早くキャッチして解決できるように、全国50の法務局・地方法務局に「子どもの人権110番」を設置している。◆子どもの人権110番0120-007-110(全国共通・フリーダイヤル)受付時間:平日8:00~17:15※IP電話からは接続できないため、IP電話用の有料電話番号一覧からかける。