小中学生向け英語スピーキングテスト、パイロットスタディの協力教育機関を公募

 小中学生向けのコミュニケーション英語能力テストJETを運営するJET委員会は、新たに英語のスピーキング能力を測る「JET-Speaking テスト」のパイロットテストを実施すると発表。パイロットテストを実施できる学校、教育委員会、英会話教室などの協力団体を公募している。

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 小中学生向けのコミュニケーション英語能力テストJET(ジュニアイングリッシュテスト)を運営する国際コミュニケーションズのJET委員会は、新たに英語のスピーキング能力を測る「JET-Speaking テスト」のパイロットテストを実施すると発表。パイロットテストを実施できる学校、教育委員会、英会話教室などの協力団体を公募している。

 JETは、TOEICやTOEIC Bridgeの前段階として、英語学習期間が短い小学生や中学生などが受検可能なコミュニケーション英語能力テスト。リスニングとリーディングといった受動的分野の能力を測ることで、総合的なコミュニケーション英語能力を類推するテストで、普及が進む韓国では、小学生を中心に年間約12万人が受検しているという。

 日本では、2010年秋から実施されており、のべ3万人の小中学生が受検している。また、早期英語教育に取り組む国内の小中学校24校もJETを採用し、学校としての導入が増加しているという。

 JET委員会が今回新たに発表した「JET Speaking テスト」は、スピーキング能力を定量的に測定したいという小中学校の要望や、既存のTOEICやTOEFLにおけるスピーキングテストの前段階となる早期英語教育の重要性を踏まえた上で、パイロットテストの実施に至ったようだ。

 国際コミュニケーションズの取締役を務める遠藤正彦氏によると、韓国では、スピーキングを含まないTOEICのみの点数では企業から就職時に評価されず、大手企業の就職資格としてTOEIC-スピーキングテスト/ライティングテストが主流となっていると説明する。教育再生実行会議が大学入試での導入を検討しているTOEFL iBTにもスピーキングテストが含まれており、日本でも小中学生の時からスピーキングテストに慣れる必要性が増えてきたことから「JET-Speaking テスト」の実施を決定したという。

 テストの形式は、PCを使って音声データをインプットするというもの。受検者に対して1人1台のPCが割り当てられ、出題される問いに対してマイクに向かって話し、録音された音声が採点される。テストでは、受検者本人や場面設定に関する質問に対する回答、場面設定に対する回答、与えられたテーマへの意見や考えを述べる能力、複数のイラストを見てストーリーを組み立てる能力などが求められるが、問題はいずれも小中学生にとって親近感のある内容となっているようだ。

 なお、今回のパイロットテスト実施に当たり公募しているのは、私立の小中学校、教育委員会、英会話スクールなど。対象学年は問わないとしているが、コンピューターテストのため、PCおよび校内LAN設備が必要となる。
《湯浅大資》

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