インターネットを使って願書を受け付ける「ネット出願」を導入する大学が増えている。2014年度入試では、近畿大学、東洋大学、中京大学が紙の願書を廃止し、完全ネット出願化することを決めている。10月1日には、福岡大学が九州の大学で初めてネット出願の導入を発表した。 ネット出願には、願書の取り寄せや手書き、送付、受験料振込みなどの手間が省け、間違えた場合も修正可能などのメリットがあり、学校によっては受験料割引もある。大学にとっても、紙使用量や人件費などのコスト削減、作業の効率化などの利点がある。 大学入学検定料などの収納代行サービスを提供するオプト・ジャパンによると、大学でのネット出願は2003年度入試から導入が始まり、2013年度入試では全国で約50校にまで広がったという。 2014年度入試では、近畿、東洋、中京の3大学が完全ネット出願となるほか、新たにネット出願やネット割を導入する大学も増えている。 福岡大学では、2014年度から一般入試や推薦入試などでネット出願を導入する。従来の紙による志願書と併用するが、1部1,000円だった志願書はインターネットでダウンロードすることで無料となるほか、入学検定料もネット出願の場合は最大5,000円割引される。 受験生や保護者から高い支持を得ているネット出願。大学入試センター試験をはじめ、紙による願書受付がまだまだ主流だが、IT化の進展とともに、大学受験においてもインターネットを活用した合理化や効率化の広がりに期待したい。