1人1台のタブレットを使った授業やアクティブラーニングなど、新聞やテレビなどでも目にするようになってきたが、全国の大多数の学校への普及はこれからといったところだろう。そのため、タブレット授業が、実際にどんな授業になるのか、どのようにICT機器が使われるのかイメージできない人も少なくない。 6月5日に始まった「New Education EXPO 2014」の会場に、「フューチャークラスルーム」としてアクティブラーニングやタブレットを使ったグループ学習を体験できる特設ステージがある。来場者が参加できる模擬授業ライブは、1日3回各回30分の予定で行われる。開始時間は12時、15時10分、16時で、最終日の7日まで実施される。 ライブ授業への参加は、当日先着順で事前の申込みは必要ないため、その場で気軽に体験してみることもできる。 たとえば、「アクティブになる瞬間とは? ~スタジオ型教室での参加型アクティブラーニングライブ!~」という授業では、タブレット、タブレットと連動した電子黒板、クリッカーを使ったグループ学習を体験するプログラムだ。参加者はまずグループ学習用のテーブル付きの席につく。テーブルは椅子と一緒になっているが、よくある小さいテーブルではなく、タブレットやノートが広げられるほどの大きさがあり、グループ学習での机ごとの移動が可能なキャスターや荷物置きのスペースにも工夫がある。 次に教師役の司会者の指示に従って4人ずつの4グループに分かれる。グループごとにTA(Teaching Assistant)が1名ついて、タブレットの操作や使用するアプリの操作をサポートしてくれる。 課題として、まずドローイングツールで何か好きな図形、文字などをひとつ書くことが指示される。そして、なぜその図形を選んだかをグループごとにディスカッションする。続いて、教師役から「4つの図形・文字を使ってひとつのストーリーを作ってください。ただし、そのときTAがランダムで選んだモノも使うようにします。」と指示がでる。そして、グループでストーリーを話し合い、グループごとのプレゼンテーションタイムとなる。 最後にクリッカーを使ってどのグループがよかったかを投票で決める、という内容だった。 ライブは時間が限られているため、授業内容はシンプルなものだったが、タブレットを使った授業やディスカッションを実際に体験できるのは、これらの効果だけでなく課題や問題を把握する意味でも貴重だ。ライブでもTAがグループごとについていたように、アクティブラーニングやICT活用授業ではTAの存在も欠かせない。また、タブレットや電子黒板、プロジェクターなど教室環境の整備も重要だ。模擬授業が終了したあと、クリッカーを使って参加者のアンケートをとっていたが、そこでもICT活用に重要なのは「教職員のスキル」であり「教室ごとの環境整備」という回答が1位になっていた。
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