常夏のリゾートにペンギン!? 水族館の人気者の意外な生態

 水族館の人気者といえば、何と言ってもペンギンとイルカ。特に日本人は世界で一番「ペンギン好きな民族だ」などとも言われてますが、京都水族館でもペンギンゾーンは、いつもお客さんでいっぱい。今回から4回にわたり、水族館の人気者の話をしていきます。

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飼育員の下村実さん
  • 飼育員の下村実さん
  • 京都水族館のケープペンギン
  • 京都水族館のケープペンギン
  • 京都水族館のケープペンギン
 南極周辺から南半球を北上した寒流は、はるか赤道直下のガラパゴス諸島までやってきて、また南へと折り返します。だから一番暑い場所に住んでるペンギンは、赤道直下(すでに、ちょっとだけ北半球にかかってますが)ガラパゴス諸島に住むガラパゴスペンギンということになります。

 そう、ペンギンは必ずしも「寒い場所の生き物」ではなく「熱帯のペンギン」もおるんです。

 はるか昔、南半球全域に生息域を広げたペンギンも環境破壊などにより急速に減少し、今では多くの種類が「絶滅危惧種」に指定されてます。

 マゼランペンギンは、南米大陸の大西洋岸に沿って数千キロに渡って「渡り(回遊?)」をする習性がありますが、約7年ほど前から不思議な現象が観察されてます。

 なんとマゼランペンギンがブラジルの世界的リゾート地コパカバーナ周辺にまで北上して、姿を現してるとか。常夏の地、ビキニ姿の女性とともにペンギンがビーチを歩いている光景は微笑ましくも見えますが、「何らかの環境変化が原因ではないか?」と心配している研究者もいます。

 「ペンギンと人間が共生できる地球環境」

 水族館には「希少種を絶滅させない」という使命もあります。水族館でペンギンたちと会ったら、「ペンギンと人間が共生できる地球環境」について、ちょっぴりでいいから思い出してみてください。

【編集部より】
 夏休みの自由研究で、ペンギンについて調べてみるのはいかがでしょうか。下記に参考Webサイトを紹介します。

・京都水族館公式Facebookページ(可愛いペンギンの写真もいっぱい)
・京都水族館公式ホームページ(ケープペンギンを飼育している)
・ペンギン・スタイル(ペンギンを知る、地球について考える)
・ペンギンの達人(ペンギンについて科学的に総合的に解説)

<赤ちゃんペンギンの体重測定>

<著者プロフィール>下村実
1965年大阪府高槻市生まれ。幼少期から魚や水辺の生物に親しみながら育つ。大阪・海遊館の開業時から、ジンベエザメの飼育を中心に20年以上同館で勤務。2012 年の京都水族館・すみだ水族館の開業時から飼育業務全体を統括している。
《京都水族館》

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