教育こそ高品質・低価格…志望校対策講座も始まる「受験サプリ」

 自宅、自習室、図書館、カフェなど、インターネットに接続できれば、パソコンやスマートフォンから24時間いつでも大学の受験対策ができるオンライン予備校「受験サプリ」は、塾や予備校に通いたくても通えない全国の受験生たちの強い味方になっている。

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受験サプリ編集長の松尾慎治氏
  • 受験サプリ編集長の松尾慎治氏
  • 講義動画
  • 暗記カード
◆いつからでも始められ、挽回できるツール

 受験サプリは、講義動画のほかに、会員登録すれば無料で使えるツールを複数提供している。志望校の選定に役立つ大学・入試検索機能、受験までのスケジュール管理ができる「受験プランナー」、英語・日本史・世界史の単語が学べる「暗記カード」アプリ、さらには実力を確認できる大学入試の過去問題集やセンター問題集も提供している。

 また、受講スケジュールが決まっている塾や予備校、通信教育とは違い、自学自習したいと思えば受験までの期間に関係なく、自分のペースで学ぶことができるのも受験サプリの特長だ。高校2年生の時点で早めに志望校対策を始めることもできるほか、3年生まで部活で忙しく、基礎学力がつけられなかった場合でも、2学期から学び直せると松尾氏は話す。

 たとえば、英文法の講義は全部で48講義あるため、48時間で3年分を取り戻すことができる。松尾氏によると、「動画を1.4倍速モードで再生すれば、しっかり集中してより短時間で受講できます。受験生の皆さんには絶対にあきらめないで欲しい。自分のやる気に火をつけさえすれば、勉強できる環境は受験サプリが用意している」と言う。

◆今秋からはセンター模試や志望校対策講座もスタート

 受験サプリの会員の中には、英語と数学は予備校で勉強しているが日本史は受験サプリでといった併用や、暗記カードや過去問集などのツールのピンポイント利用など、各自の状況に応じてうまく活用している受験生がいるようだ。

 受験する大学分の赤本を本屋ですべてそろえると結構な出費になるが、受験サプリは徹底解説付きの過去問集を無料で提供しているため、利用しない手はないだろう。また、受験関連のニュース配信や、志望校に合格した先輩大学生からの応援メッセージなどのコンテンツもあり、勉強の合間に息抜きしながらモチベーションを向上できると人気のようだ。

 今秋からは、新課程にも対応した受験サプリオリジナルの「センター模試」も提供する。まずは6教科14科目の「センター対策講座」で出題ポイントを効果的に学び、過去6年分の「センター問題集」で苦手分野を克服したら、いつでもセンター模試に挑戦することができる。採点結果はその場でわかるので、得点率の低い単元の再復習にもすぐに取り掛かることができる。

 また、入試直前期に実践力を鍛えることができる志望校ごとの対策講座の提供も9月26日より開始。慶應義塾大学や早稲田大学、関東難関私立大学(MARCH)など、順次講義動画を公開していくという。

 受験サプリの今後の展開について松尾氏は、Webの強みを生かして、ログデータをどんどん活用したいと話す。「コンテンツの改善だけでなく、あなたにとってはこういうふうに勉強するのが最適ですよといった、アダプティブラーニング(適応学習)の要素も取り入れていきたい」という。

 受験サプリは、決められたスケジュールで講義や教材が与えられるのではなく、目的と状況に応じた自学自習のもとで講義やツールを取り入れるという学習スタイルであり、従来の概念との違いを大きく感じた。

 個人利用のほか、すでに高校の一括導入も増えている。生徒が「受験プランナー」で志望校リストを作成し、それをもとに先生が受験スケジュールを管理するといった利用や、受験サプリの講義動画を補習に活用するなど、導入が増えているそうだ。先生が品質を確認済みであることは、保護者にとっても安心な点だろう。
《柏木由美子》

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