想定以上の睡眠時間が幼児には必要、イードの保護者調査

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  • 0歳児の睡眠時間
  • 睡眠時間が十分にとれているかどうか
  • 年齢別平均睡眠時間
 乳幼児の成長には「夜8時に寝かせて、朝8時に起こす」を基本に、子どもにとって眠りやすい時間を見つけ、決まった時間に寝起きをさせることが重要だという。その一方で、スマートフォンなどの情報端末の利用増加が、子どもの規則的な睡眠に影響を与えると心配する声もあるようだ。

 保育事業を展開するアートチャイルドケアは、2014年に乳幼児とスマートフォンなどの携帯情報端末との関係について緊急提言を行うなど、情報端末の過剰使用が乳幼児の睡眠に与える影響を懸念する。

 1~6歳の幼児の保護者1,158人を対象に、NPO法人e-Lunch(イーランチ)が9月に実施した調査によると、1歳児の18.2%、2歳児の47.4%が週2、3回程度情報端末を利用することが明らかになっている。こういった、現状や懸念の声を踏まえ、子どもの成長に大きく影響する睡眠の重要性について、「スリープクリニック調布」の遠藤拓郎院長に聞いた。

 睡眠学会認定医師の遠藤氏は、人の心も体も1歳までがもっとも成長する時期だと話す。子どもの成長には欠かせない成長ホルモンは、睡眠時に分泌されるため、心も体も睡眠中に成長する。特に1歳までは、12時間以上眠り、成長ホルモンを出させることが子どもの成長に重要だという。

 その一方で、イードが乳幼児(0歳~3歳児)の保護者を対象に行った「子どもと睡眠」調査によると、0歳児の子どもを持つ保護者の3割以上が、子どもの睡眠時間は12時間未満だと回答。中でも25%の回答者の0歳児の平均時間は、10時間以内であることも分かった。

 同時に、0歳児の子どもを持つ保護者の9割以上が子どもは睡眠時間を十分とれていると回答。0歳の乳幼児が成長に必要としている睡眠時間と、保護者が認識している必要な睡眠時間に差があることが明らかになった。

 調査結果によると、子どもの1日の平均睡眠時間は、0歳の場合12.57時間、1歳で10.96時間、2歳で10.29時間、3歳で9.83時間となっており、年齢が上がるにつれて睡眠時間が減少していく傾向があるようだ。

 睡眠時間だけでなく、乳児期の早い段階から正しい睡眠習慣をつけることも大切だと遠藤氏はいう。保護者が睡眠サイクルをコントロールすることは重要で、乳幼児が寝たいまま寝かせてしまうと、悪い睡眠リズムがついてしまうこともある。乳児期の睡眠習慣は、その後の人生に大きな影響を与える可能性も秘めており、決まった時間に寝起きをさせることで、正しい睡眠習慣を身につけさせることが必要なようだ。

 「子どもと睡眠」に関する調査においても、子どもがよく眠れるよう、照明・雑音・温度・湿度などに気を使う保護者が多いことが明らかになっている。回答者は「決まった時間に寝る習慣をつける」「同じ時間に寝かせる」「規則正しい時間の就寝」などといったコメントも多く、睡眠習慣を意識する保護者も多い。

 一般的に「寝る子は育つ」といわれるが、これは成長ホルモンはが睡眠時に分泌されることと関係があると遠藤氏は解説する。成長ホルモンは、寝付いてから3時間の間に大量に分泌され、睡眠の後半にはほとんど分泌されない特徴を持つため、眠り始めの3時間で深い睡眠をとることが子どもの成長の鍵になるようだ。

 乳幼児の成長に適した睡眠とは、睡眠時間・睡眠の習慣・寝付いてから3時間の深い睡眠の3つがポイント。スマートフォンなどの情報端末が睡眠に与える影響が心配されているが、睡眠時間だけでなく、睡眠の習慣や質など、子どもの成長にとって効果的な睡眠を意識したい。
《湯浅大資》

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