【AO入試の基礎1】今や「一般入試」よりも多いAO入試と推薦入試

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今さら聞けない!AO入試の基礎知識
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 AO入試や推薦入試を受ける予定の子どもの保護者の質問に、教員経験をもち総合キャリア支援団体「MyCareerCenter」を運営する岡村洋平氏が答える連載「AO入試の基礎」。第1弾では、AO入試の基礎の基礎について聞いた。

◆およそ2人に1人は、一般入試「以外」での大学入学者

 「大学入試」といえば、英語や数学などの学力試験を行って、その点数を争うもの。こうしたイメージは、今や過去のものと言ってよいかもしれません。

 というのも、2015年の文科省の「国公私立大学入学者選抜実施状況調査」によると、上記のような「一般入試」を受験して入学した学生は、大学入学者の全体の5割強(56.6%)に過ぎません。ちなみに、国公私立大学の別でみると、一般入試で入学した者の割合は、国立大学では84.4%、公立大学では73.2%、私立大学では49.6%となっています。

 一般入試は、国公立大や一部の難関私立大学、しかもそのうちの一部の学部が中心なのが実情です。一般入試に代わって、多くの学生が利用するようになった入試が、AO入試や推薦入試です。いずれかによる大学入学者は、全体では42.9%。国立大学が14.8%、公立大学が26.1%、私立大学では49.9%にのぼります。

◆そもそも、AO入試や推薦入試とは?

 両者は、「学力試験『ではない』入試」として一括りに見なされることも少なくありませんが、推薦入試の中にもいくつかの種類があり、大きくは以下のように大別されます。

・ AO入試:書類と面接などにより、成績、適正、意欲、興味・関心などを総合的に判断し、合否を決定する入試

・ 指定校推薦:大学が指定した高校ごとに割り振られている推薦枠で、高校によって推薦された生徒はほとんどの場合、合格することができる。

・ 公募制推薦:大学ごとに一定の条件(評定や特別活動での顕著な実績など)を満たした生徒が受験できる制度。条件を満たせば受験はできるが、さまざまな選抜があり、確実に合格できるわけではない。

・ 自己推薦:公募制の推薦と比べると応募のハードルが低く、かなり多くの生徒が受験できる制度。実質的にはAO入試とそう変わらず、書類と面接などによって合否が決まる。受験時期はAOの方が早い。

 ちなみに、AO入試と自己推薦による入試については、一部で批判されることがあります。それは、入試の理念と懸け離れていて、実体としては安易な学生確保の手段に使われている、というものです。少子化を背景に、大学はいかに学生を確保するかが経営上、重要な課題となっています。そのため、一部の批判には否定できない側面があるのも事実だと言えるでしょう。

◆AO入試や推薦入試を、将来について考えるきっかけにしてほしい

 AO入試や自己推薦による入試(以降「推薦入試」)では、肯定的な側面に目を向けてみましょう。一般入試では、高校生やその保護者の多くは、学力を基準にして「入れる(入れそうな)大学・学部」を選んでしまうことも少なくありません。一方、AO入試や推薦入試では、学力だけに捉われずに「入りたい大学・学部」を選ぶことが促されます。

 結果、推薦入試のほうが自分自身の大学での学びや将来を真剣に考え、行動することにつながるため、肯定的な側面にも目を向ける必要があります。「なんとなく」で入学してしまう学生よりは、高い意欲と明確な目的をもって入学した学生は、その分だけ大学4年間での成長が見込める、というわけです。

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 連載「AO入試の基礎」は、AO入試や推薦入試を、学生やその保護者の受験選択肢のうちの「前向きなひとつ」にするべく掲載されるシリーズ。

 岡村氏は、「保護者の方には、AO入試や推薦入試を『学力が問われず、受験勉強をしなくていい入試』『一般受験では合格できないような大学に合格できるチャンス』とだけ捉えるのではなく、『将来について真剣に考えるきっかけ』として捉えてほしい」と語っている。


《編集部》

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