【AO入試の基礎3】子どもは本当にAO入試で受験するべきですか?

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今さら聞けない!AO入試の基礎知識
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 AO入試や推薦入試を受ける予定の子どもの保護者の質問に、教員経験をもち、総合キャリア支援団体「MyCareerCenter」を運営する岡村洋平氏が答える連載「AO入試の基礎」。第3弾では、AO入試の概要と特徴について聞いた。

◆メリットだけではないからこそ、AO入試には「向き・不向き」の見極めが必要

 「そもそも、お子さまがAO入試に向いているかどうかを見極めること」。このことを、AO入試対策で必要なことの「1つめ」として挙げている理由は、AO入試を受験しよう(させよう)という動機の背景には、おそらく2つの気持ちがあるのではないかと思うからです。

 1つは、勉強「以外」の部分を積極的に評価してもらいたいという気持ち。そしてもう1つは、もしかしたら勉強を(一般入試と比べて)あまりしなくても、志望する大学や、あるいはそれよりもいい(と世間で言われている)大学に入学できるのではないかという気持ちです。

 前者については、その気持ちを適切にアピールすればよいわけですし、そもそもAO入試の合格の基準は、まさにそこにあるので、大事にすべき点です。また、その際に「評価してもらいたい」ことが、「部活動で全国大会に出場した」などの客観的にわかりやすいものでなくても構いません。なぜなら、客観的にわかりやすく評価される実績の有無がAO入試への「向き・不向き」だというわけではないからです。

 他方、後者について。ここでは、AO入試の対策が、いわゆる受験勉強をコツコツとやっていくことと比べて「楽」なわけではない、という点を強調したいと思います。ここに「メリット」や魅力を感じてAO入試の受験を考えている人には、メリットがあれば、デメリットやリスクがあるのがAO入試だと理解してほしいと思います。

 以下で、AO入試のメリットとデメリット・リスクとをそれぞれ説明するので、それらを踏まえてAO入試への向き・不向きを考えてほしいと思います。

◆AO入試のメリット、そして「理想的」なケースとは?

 まずはメリットから。AO入試のメリットは、大きくは3つ挙げられます。この連載の第1回から述べてきたことのまとめのようになりますが、1つめは、学力「以外」の、好きなことや得意なこと、意欲によって評価をしてもらえること。

 2つめは、一般入試に比べて早く合格が決まること。9月中に合格が出る大学もあるので、残りの半年程度は、学校の勉強をきちんとやることが前提になるとはいえ、自由に使える時間は、一般入試と比べると、大幅に増えます。この時間は、自分次第で上手に活用することが可能です。

 3つめは、入試対策を通じて、これまでの自分を振り返り、それに基づいて大学への目的意識を明確にできることです。

 たとえば、これらのメリットを最大限に生かすことができた理想的なケースというのは、次のようになるでしょう。

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 小さい頃からプログラミングに興味があり、高校時代にはその分野の知識を積極的に学んで、アプリを自作できるほどになっていた。将来は、そのスキルを活かした職業に就きたいと思っている。AO入試では、これまでの活動が評価されて、自分がそれまで受験していた模擬試験の偏差値からすると上位ランクの大学(=より恵まれた学習環境のところ)に入学することができた。また、9月に合格してから半年間は、他の生徒が受験勉強をする時間をプログラミングについて学ぶ時間に費やしたり、大学入学後に海外に留学することを見据えて、外国語の学習をしたりして過ごしている。
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 これは理想的すぎるとは思いますが、それでも、お子さまがこれに近いストーリーを描けそうかどうか。描けそうなのであれば、AO入試には「向いている」ということになるでしょう。「そんなの、とてもとても…」というのであれば、考え直す余地があるかもしれません。
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 次ページでは、AO入試のデメリットやリスクについて触れる。


《編集部》

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