道徳、教科化に向けた教科書検定…審議会が報告書

 小中学校で道徳の時間が「特別の教科道徳」と新たに位置付けられるのを受け、文部科学省の教科用図書検定調査審議会は7月23日、教科書検定について報告書にまとめた。児童生徒が多面的に考えることができる「考える道徳」「議論する道徳」への転換などを盛り込んでいる。

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「特別の教科道徳」の教科書検定について(報告)
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 小中学校で道徳の時間が「特別の教科道徳」と新たに位置付けられるのを受け、文部科学省の教科用図書検定調査審議会は7月23日、教科書検定について報告書にまとめた。児童生徒が多面的に考えることができる「考える道徳」「議論する道徳」への転換などを盛り込んでいる。

 報告書では、2015年3月に学習指導要領等が一部改正され、「考える道徳」「議論する道徳」への転換により児童生徒の道徳性を育むことを目指すことから、教科書もこの趣旨を踏まえた教材となる必要があるとした。

 具体的な題材としては、生命の尊厳、社会参画(中学校)、自然、伝統と文化、先人の伝記、スポーツ、情報化への対応などを挙げた。

 多様な見方や考え方ができる事柄を取り上げる際には、児童生徒が多面的・多角的に考えることができるよう十分配慮する必要があるとも指摘。国際理解や国際協調の視点から、国際的な視野も含めて広く題材の選択などを行うことが望ましいとした。

 道徳は、平成30年度から小学校と特別支援学校の小学部、平成31年度から中学校と中等教育学校の前期課程、特別支援学校の中学部で「特別の教科道徳」の検定教科書を用いた授業が順次実施される。教科書は、平成28年度に小学校用、平成29年度に中学校用が検定される。
《奥山直美》

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