三輪車・ベビーカーでヒヤリ…東京都が乳幼児の製品事故防止ガイド作成

 東京都は10月29日、乳幼児や保護者が使う育児製品によるヒヤリ・ハット経験を調査した結果を公表。危害およびヒヤリ・ハット経験でもっとも多いのは、三輪車などのおもちゃとベビーカーなどの移動用具であった。都は事故防止ガイドを作成し、注意を呼び掛けている。

生活・健康 未就学児
危害およびヒヤリ・ハット経験の有無(乳幼児が使う製品)
  • 危害およびヒヤリ・ハット経験の有無(乳幼児が使う製品)
  • 「乳幼児の身の回りの製品事故防止ガイド」
  • 危害およびヒヤリ・ハット経験時の子どもの年齢(乳幼児が使う製品)
  • 危害およびヒヤリ・ハット経験をした製品(乳幼児が使う製品)
  • おもちゃによる危害およびヒヤリ・ハット経験の有無
  • 危害およびヒヤリ・ハット経験の有無(乳幼児を育てるための製品)
  • 危害およびヒヤリ・ハット経験時の子どもの年齢(乳幼児を育てるための製品)
  • 危害およびヒヤリ・ハット経験をした製品(乳幼児を育てるための製品)
 東京都は10月29日、乳幼児や保護者が使う育児製品によるヒヤリ・ハット経験を調査した結果を公表。危害およびヒヤリ・ハット経験でもっとも多いのは、三輪車などのおもちゃとベビーカーなどの移動用具であった。都は事故防止ガイドを作成し、注意を呼び掛けている。

 ヒヤリ・ハットとは、怪我はしなかったがヒヤリとしたりハッとした体験のこと。都では日常生活に埋もれているヒヤリ・ハットを掘り起こそうと、アンケート調査を実施。乳幼児が使う製品と保護者が使う育児製品による危害およびヒヤリ・ハット経験を調査し、その結果をまとめた。調査対象は都内または近県在住の未就学児をもつ保護者3,000人。調査時期は平成27年1月20日~2月10日。

 調査によると、乳幼児が使う製品で危害およびヒヤリ・ハットの経験が「ある」と回答した保護者は26.5%。子どもの年齢は2歳が360件で最多、ついで1歳が301件、3歳が255件となった。

 製品では「おもちゃ」が538件でもっとも多く、「危害経験あり」が7.3%、「ヒヤリ・ハット経験あり」が10.7%。危害およびヒヤリ・ハットを経験したおもちゃは「三輪車」が最多で100件。危害の原因、ヒヤリ・ハットの原因ともに「乳幼児の予想外の行動」「保護者が目を離した」が特に多かった。おもちゃでの具体的な危害およびヒヤリ・ハットの状況は、乗り物・遊具からの転倒・転落、小さな物を飲み込む・のどに詰まらせる・鼻に入れる、製品で手指や足を挟む・切る・ぶつけるなど。またおもちゃ以外では、他の製品と比べて歯ブラシによる多数のヒヤリ・ハット経験がみられた。

 乳幼児を育てるために使う製品で危害およびヒヤリ・ハットの経験が「ある」と回答した保護者は32.0%。子どもの年齢は1歳が461件で最多、ついで0歳が399件、2歳が308件となった。

 製品では「移動用具」が698件でもっとも多く、「危害経験あり」が4.1%、「ヒヤリ・ハット経験あり」が19.2%。危害およびヒヤリ・ハットを経験した移動用具は「ベビーカー」が最多で397件。 危害の原因、ヒヤリ・ハットの原因ともに 「保護者が目を離した」「乳幼児の予想外の行動」が特に多く、また「その他」の内容として「親の不注意」「使い方を誤った」という回答がみられた。移動用具での具体的な危害およびヒヤリ・ハットの状況は、乳幼児を乗せて転倒・転落・ぶつかる、指などを挟むなど。

 都はこうした調査の結果をふまえて、「乳幼児の身の回りの製品事故防止ガイド」を作成。さまざまなヒヤリ・ハットの事例を紹介し、子どもの成長に合わせた安全のためのアドバイスをイラスト入りでわかりやすく掲載している。今後都内の消費生活相談窓口、保育園、幼稚園などに配布し啓発に取り組むとともに、事業者団体などへ調査結果を情報提供するという。

 なお、詳しい調査結果は「東京くらしWEB」に掲載されている。
《荻田和子》

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