西日本に猛烈寒波襲来…高荷智也氏が語る「被害の想定と対策」

 ウェザーニューズが「約40年ぶり」と称した猛烈な寒波。同Webサイトは、週末の大雪に備え最大限の準備をするよう呼びかけている。テレビなどのメディアで活躍し、備え・防災アドバイザーで、危機管理コンサルタントの高荷智也氏に予測される事態とその対策に関し聞いた。

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◆水道管の凍結について

 外の気温がおおむねマイナス4度以下まで低下すると、水道管の中の水が凍ってしまう可能性があります。この場合水が出なくなったり、最悪の場合水道管が破裂する恐れがありますので、対応が必要です。

 屋外に設置してある蛇口や、むき出しになっている水道管は凍結の恐れがありますので、タオルや布、毛布などを巻き付けて保温します。また雪が予想されている場合は濡れないようにビニール袋などをかぶせると効果が高まります。なお、屋外の蛇口が破裂すると、家の止水栓を閉める必要があるため、普段使わない場所だったとしても対策をする必要があります。

 また、蛇口から水を出し続けることも凍結防止になります。家中すべての蛇口から水を出しっ放しにすることは難しいため、風呂場の浴槽など、水を受けられる場所の蛇口のみ少量の水を出し続けておくとよいでしょう。この際には、風呂場の窓などはすべて閉じ、冷気が入ってこないようにします。

 浴槽に水を溜めておけば、万が一水道管が凍結してしまった場合に、トイレ用の水として用いることができますので、風呂の水は抜かないようにしましょう。これは地震対策としても有効です。

◆停電時の照明について

 停電に備えて明かりを用意しておくとよいでしょう。ただし、ロウソクではなくて懐中電灯と予備の電池を準備するようにしてください。万が一火災が生じた場合、積雪がひどいと消防車が出動できない恐れがあるため、非常時用の明かりに裸火を用いることは避けてください。

◆交通網の停止に備えて

 公共交通機関の多くが停止する可能性がありますので、どうしても外出が必要な場合は複数のルートを検討しておく必要があります。また自家用車を用いる場合、少量の雪であってもノーマルタイヤだけではまともに運転することはできませんので、絶対に避けてください。翌日絶対に外出が必要な場合は、タイヤ用のチェーンやオートソックなどを準備しておくか、前日のうちに移動を済ませておきましょう。

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高荷智也(備え・防災アドバイザー/危機管理コンサルタント)
 「自分と家族が死なないための防災対策」と「経営改善にもつながる緊急時に役立つBCP」のポイントを解説するフリーの専門家。備えや防災情報を伝える「備える.jp」を運営するほか、わかりやすく実践的なアドバイスに定評がある。テレビ・新聞・メディアなどへの出演多数。
《編集部》

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