子どもを見守る安心と喜び、園と保護者を繋ぐ連絡帳アプリ「mimory」の効果とは

 保育現場と家庭を繋ぐアプリ「mimory(みもりー)」を導入した経緯や効果、そして保護者からの反応を、つるみAsa保育園の佐藤千景園長に聞いた。

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園が実際に保護者に送った写真の例
  • 園が実際に保護者に送った写真の例
  • 園が実際に保護者に送った写真の例 お散歩のようすも、スマホで写真を撮るのと変わらない操作性でパシャリ、そして送信
  • にこやかにインタビューに答えるつるみAsa保育園の佐藤千景園長 (撮影:市原達也)
  • mimory 園の先生の操作画面例
  • mimory 園から緊急連絡を行う場合の画面例
  • mimory ひとめでわかるよう工夫された出欠確認画面
  • mimory
◆親子と園の連携で子どもの「自己肯定感」を高めさらなる成長へ

 「mimory」の開発に携わったこども未来研究所理事研究員の高橋真生氏によると、「mimory」は当初、家庭向けに「子どもの成長や自己肯定感をサポートするアプリ」として開発される予定だった。子どもの自己肯定感を伸ばす際に重要なのは、子どもが成功体験を重ね、頑張っていること、挑戦していることを保護者が認めてあげること。その目的から、子どもが取り組む遊びを記録し、保護者が子どものチャレンジを可視化しやすいアプリの開発がスタートし、「mimory」の原型が形作られた。

 しかし、多忙な生活の中でも子どもの成長を記録し、その頑張りをこまめに褒めてあげたいとする共働き世帯も多い。そうした世帯では、アプリの使い道は土日などの休日に限られてしまい、遊びや成長の記録機能を有効活用できない。そこで、子どもたちが昼間の時間の大半を費やす保育園や幼稚園との連携を考え始めた。

 同研究所研究員であり、自身もひとりの幼稚園教諭として埼玉県内の幼稚園にも務める村山大樹氏は「ICTと幼児教育が結びつく環境は(社会の流れとして)今後益々整っていく」と指摘。園側がアプリやデジタル機器を使いこなすための支援はもちろん、保育現場の先生が気軽に使うために必要な機能を備えたアプリやサービスを提供する開発者の必要性も説いた。

 開発に携わったフェイスとこども未来研究所、HORBALの3者は2015年9月から都内を中心にモニター施設を募り、現在は、鶴見Asa保育園を含め首都圏を中心に25施設で「mimory」の試験導入を行っている。「今後も継続して利用したい」と話すのは、佐藤園長。園長、保育士、母親としての利用体験や保護者からの好感触を受け、愛知県で保育園を運営する友人にも「mimory」の良さを伝えた。「mimory」は今後、試験導入を行っている園からの要望をもとに新機能の追加などを行う予定だ。

◆mimory 鶴見Asa(アーサ)保育園 園長インタビュー
《佐藤亜希》

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