ドローンによる学校図書の自動配送実験に成功…NICT・プロドローン

 情報通信研究機構(NICT)はプロドローンと共同で、小型無人飛行機ドローンを使って学校図書室の本を別の学校へ配送する図書配送システムの実証実験に成功したと発表した。実験は4月11日、国家戦略特別区域である秋田県仙北市において行われた。

デジタル生活 その他
今回の実証実験で構築した図書配送システム
  • 今回の実証実験で構築した図書配送システム
  • 図書を搭載したドローン
  • ワンタイムパッド暗号化装置
  • ドローン飛行ルート
 情報通信研究機構(NICT)はプロドローンと共同で、小型無人飛行機ドローンを使って学校図書室の本を別の学校へ配送する図書配送システムの実証実験に成功したと発表した。実験は4月11日、国家戦略特別区域である秋田県仙北市において行われた。

 近年ドローンの技術が急速に進歩し、空撮や測量に加え物資の輸送などさまざまなサービスが始まろうとしている。しかし、ドローンと地上局との遠隔制御に使われる無線通信は傍受や干渉、妨害の影響を受けやすく安全性に課題があり、乗っ取りや情報漏えいを完全に防御したドローンと地上局間の制御通信の安全性を確立することが急務だという。

 今回の実験では、国家戦略特別区域(地方創生・近未来特区)である仙北市において、図書配送リクエストを受信した西明寺小学校から約1kgの図書を積んだドローンを高度約50mで距離約1.2km自動航空させ、西明寺中学校の設定場所まで配送することに成功。西明寺小・中学校の児童生徒や仙北市市長をはじめ地元住民が見守る中、一般公開にて実証実験を行った。

 今回、ドローン・地上局・図書室端末・配送管理端末・データサーバで構成されるシステム通信に共通鍵暗号(AES方式)とワンタイムパッド暗号を適用。各機器間の通信をすべて暗号化したうえで実験を行った。特に、ドローンと地上局間の暗号通信は、理論上最強の安全性を持つワンタイムパッド暗号を適用するとともに、小型で軽量のワンタイムパッド暗号化装置をドローンへ実装。これにより、制御通信の乗っ取りや情報漏えいを完全に防御した環境で、ドローンによる配送サービスが実施できることを実証したという。

 NICTでは、今後もプロドローンと共同で仙北市での実証実験に継続参画し、運用技術やノウハウの蓄積、図書配送システムの実用化に向けたドローン離着陸操作の自動化の実現、複数拠点を結ぶネットワークの広域化などに取り組んでいく予定。将来的に重要インフラ施設管理などの高機密用途への活用も目指すという。
《畑山望》

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top

旬の教育・子育て情報をお届け!(×をクリックで閉じます)