クラレが6月28日、小学6年生の「将来就きたい職業」、親の「就かせたい職業」ランキングを発表した。小学6年生男子の1位は「スポーツ選手」、女子は「保育士」。ランキングでは、小学校入学時の就きたい職業と比較し、入学時から6年間での変化も追っている。 ランキングは、2016年3月に小学校を卒業した子どもとその保護者を対象に実施したインターネットアンケート結果をまとめたもの。男子364名、女子398名、男子の親293名、女子の親300名の有効回答を得ている。また、比較した入学時の結果は、2010年4月に小学校に入学した子どもとその親を対象にクラレが実施したアンケート結果を用いた。 小6男子の就きたい職業は、1位「スポーツ選手」17.6%、2位「研究者」9.1%、3位「エンジニア」6.3%、4位「ゲームクリエイター」、「医師」5.8%。1位「スポーツ選手」は入学時と変わらないものの、入学時の30.1%に比べ割合は大きく減少した。全体的には、「スポーツ選手」「研究者」「医師」以外は入学時に圏外だった職業がランクインしており、「研究者」や「エンジニア」「ゲームクリエイター」「建築家」など、6年間の学びを通して理工系分野への関心が高まったことがうかがえる。 小6女子の就きたい職業は、1位「保育士」6.8%、2位「教員」6.5%、3位「看護師」5.8%、4位「薬剤師」5.0%、5位「動物園・遊園地」、「デザイナー」4.8%。入学時1位の「ケーキ屋・パン屋」29.6%は7位(4.5%)にランクダウン。6年間の学びを通じて興味の幅が広がり、人気が分散しているようすが見られた。教育・医療など「献身的」なイメージの職業が上位を占めたほか、「動物園・遊園地」の内訳でも動物関係が6割となるなど、人や動物とのふれあいをイメージする職業への関心が高まっている傾向があるようだ。 また、男子の親が就かせたい職業は、1位「公務員」、「研究者」13.0%、3位「エンジニア」9.2%という結果に。1位「公務員」は入学時と変わらず、子どもの将来に安定を求める親心に変化はないようだ。入学時2位の「スポーツ選手」は7位にランクダウン。「研究者」や「エンジニア」は大幅にランクアップし、より現実的な職業についてほしいという親の思いがわかる結果となった。 一方、女子の親が就かせたい職業は、1位「看護師」13.3%、2位「教員」9.7%、3位「公務員」8.7%。入学時3位の「ケーキ屋・パン屋」、8位の「芸能人・歌手・モデル」は圏外に外れたもののそのほかに大きな変化は見られず、小6女子と同じく教育・医療分野の職業がランクインした。【小6男子が将来就きたい職業】1位 スポーツ選手2位 研究者3位 エンジニア4位 ゲームクリエイター4位 医師6位 教員6位 建築家8位 会社員9位 宇宙飛行士9位 鉄道・運輸関係【男子の親が就かせたい職業(卒業時)】1位 公務員1位 研究者3位 エンジニア4位 医師5位 会社員6位 教員7位 スポーツ選手8位 建築家9位 医療関係10位 消防・レスキュー隊【小6女子が将来就きたい職業】1位 保育士2位 教員3位 看護師4位 薬剤師5位 動物園・遊園地5位 デザイナー7位 医師7位 ケーキ屋・パン屋9位 漫画家・イラストレーター10位 マスコミ関係【女子の親が就かせたい職業(卒業時)】1位 看護師2位 教員3位 公務員4位 薬剤師5位 保育士5位 医師7位 研究者8位 医療関係9位 栄養士・調理師10位 アナウンサー・キャスター