教科書採択の公正確保、不正行為防止のルール徹底を通知

 文部科学省は3月28日、教科書採択の公正確保について、不正行為などが二度と行われないようルールの周知徹底と再発防止策に万全を講じるよう、各教科書発行者にあてた通知をWebサイトに掲載した。

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 文部科学省は3月28日、教科書採択の公正確保について、不正行為などが二度と行われないようルールの周知徹底と再発防止策に万全を講じるよう、各教科書発行者にあてた通知をWebサイトに掲載した。

 教科書発行者による検定申請本の内容の外部流出など不適切な行為が明らかになったことに端を発し、平成27年度から28年度にかけて多くの教科書発行者において、教科書採択の公正性に疑念を抱かせる不適切な行為が行われていたことが明らかになった。宣伝活動に関するルールを逸脱する行為も、多くの教科書発行者で継続的に行われていたという。

 こうした一連の問題を受けて、平成28年9月に教科書協会において新たな自主ルールとなる「教科書発行者行動規範」を制定。いかなるルールも遵守されなければ意味をなさないことから、その責務を負う教科書発行者に徹底した取組みを講じてもらうことを目的に、この度、教科書採択の公正確保についての通知をWebサイトに掲載した。

 通知では、各教科書発行者に対し、「教科書発行者行動規範」を具体化するための社内ルールに基づき、いかなる疑惑の目も向けられることのないよう教科書採択の公正確保に努めることを求めている。

 具体的には、平成29年度に新たに教科書採択が行われる高等学校および小学校「特別の教科 道徳」について、教科書見本の送付先や送付部数など宣伝活動に関する特に留意すべき事項について通知。そのほかの留意点も合わせて提示し、これらに違反ないしは逸脱する行為の防止措置に万全を期すよう強く呼びかけている。
《畑山望》

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