【大学受験】東大・一橋大など、古本寄付で研究費や在校生を支援

 在校生や卒業生、教職員などに読み終えた書籍などを寄付してもらい、買取金を基金として運用する大学が増えている。基金は、教育や研究費、在校生支援のために役立てており、読まなくなった本が社会に還元されている。

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 在校生や卒業生、教職員などに読み終えた書籍などを寄付してもらい、買取金を基金として運用する大学が増えている。基金は、教育や研究費、在校生支援のために役立てており、読まなくなった本が社会に還元されている。

 一橋大学は8月9日、Webサイトで「一橋大学古本募金」の2017年1月~6月の実績を公表。186人から3万1,566冊の書籍などが集まり、6月30日現在の寄付金総額は88万2,042円となった。同大学の古本募金は、卒業生、在校生、保護者、教職員、一般から読み終えた本やCD、DVDなどを寄付してもらい、提携する買取り業者を通じ基金へ寄付される仕組み。寄付金は研究教育振興のために役立てられるという。

 東京大学では、2010年から古本募金「Books for NEXTプロジェクト」がスタート。個人所有の余剰書籍などを寄付してもらい、売却代金を教育・研究に役立てている。2017年7月31日までに7,156人に寄付してもらい、寄付金の総額は2,269万9,187円にのぼる。Webサイトでは買取りが得意なジャンルとしてビジネス書や医学書、法律関係、コンピュータ関係、参考書などを挙げている。

 京都大学の「本de募金」、千葉大学のSEEDS基金「古本募金」や筑波大学の「FUTURESHIP with BOOK DONATION」でも、読み終わった書籍などを寄付してもらい提携会社に買い取られた金額が寄付され、教育や研究支援に活用されている。

 古本などの回収は、提携する買取業者に送付する場合は5冊以上であれば送料無料になるなど負担が少なくなっている。一橋大学や京都大学では、キャンパス内に回収箱を設置している。値段を付けられなかった書籍などは国内の小中学校の図書館や海外の研究機関などに寄贈しているという。
《田中志実》

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