文部科学省は10月30日、高大接続改革に向けた「大学入学者選抜改革推進委託事業」の選定結果をWebサイトに公開した。9月に決定した選定結果をまとめたもの。理数分野は広島大学を代表とする事業、情報分野は大阪大学を代表とする事業など、計5件が選定されている。 大学入学者選抜改革推進委託事業は、個別大学の入試で「思考力・判断力・表現力」や「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」に関する評価がより重視されることとなるよう、代表大学と連携大学がコンソーシアムを組んで評価手法の開発に取り組み、その成果を全国の大学に普及させる事業。各大学の入試改革の推進が目的。 選定の結果、21大学等(国立大学13、私立大学6、独立行政法人1、学会1)による5件の事業が選ばれた。人文社会分野(国語科)は北海道大学、人文社会分野(地理歴史科・公民科)は早稲田大学、理数分野は広島大学、情報分野は大阪大学、主体性等分野は関西学院大学を代表とする事業が選ばれており、連携大学とともに事業を実施する。なお、主体性等分野では、面接や書類審査など、教科・科目によらない評価手法を調査研究する。◆「大学入学者選抜改革推進委託事業」選定事業【人文社会分野(国語科)】代表大学:北海道大学連携大学:東北大学、九州大学、長崎大学、大学入試センター事業名:個別学力試験「国語」が測定する資質・能力の分析・評価手法に関する研究~記述式問題を中心に~【人文社会分野(地理歴史科・公民科)】代表大学:早稲田大学連携大学:東京大学、一橋大学、同志社大学、関西学院大学事業名:高大接続改革に資する、思考力・判断力・表現力等を問う新たな入学者選抜(地理歴史科・公民科)における評価手法の調査研究【理数分野】代表大学:広島大学連携大学:北海道大学、筑波大学、東京大学、東京工業大学、京都工芸繊維大学、九州大学、東京理科大学、早稲田大学事業名:高大での教育改革を目指した理数分野における入学者選抜改革【情報分野】代表大学:大阪大学連携大学:東京大学、情報処理学会事業名:情報学的アプローチによる「情報科」大学入学者選抜における評価手法の研究開発【主体性等分野】代表大学:関西学院大学連携大学:大阪大学、大阪教育大学、神戸大学、早稲田大学、同志社大学、立命館大学、関西大学事業名:各大学の入学者選抜改革における課題の調査分析および分析結果を踏まえた改革の促進方策に関する調査研究と「主体性等」をより適切に評価する面接や書類審査等教科・科目によらない評価手法の調査研究