CA Tech Kids、小学理科×プログラミングの授業カリキュラム開発

 CA Tech Kidsは2018年1月10日、小学校6年生の理科の授業向けにプログラミングを用いた学習活動のカリキュラムを開発したと発表した。全国の小学校の授業で実施できるよう、公開研究授業の成果をもとに教員向け研修の開発や提供も計画している。

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 CA Tech Kidsは2018年1月10日、小学校6年生の理科の授業向けにプログラミングを用いた学習活動のカリキュラムを開発したと発表した。全国の小学校の授業で実施できるよう、公開研究授業の成果をもとに教員向け研修の開発や提供も計画している。

 2020年から小学校で導入されることが決定しているプログラミング教育。教育現場や保護者からの関心が高まる一方で、事例の少なさや指導する教員の知識経験不足など課題も多く、現場教員の負担増や授業の在り方をめぐる混乱が懸念されている。

 CA Tech Kidsでは、2017年6月から小金井市立前原小学校、アーテック、小金井市と地域連携協定を結んでいる東京学芸大学実践研究支援センター加藤直樹研究室と連携。「教科学習×プログラミング」の有効な実践事例の創出やノウハウの蓄積と共有を目的に、小学校の理科の授業におけるプログラミングの効果的な活用や学習に関する共同研究を続けてきた。

 2017年10月には小金井市立前原小学校で授業実践も実施。次期学習指導要領においてプログラミング学習活動を行うべき教科・単元として例示されている小学校6年生理科「電気の性質とその利用」の単元で、プログラミング教育の在り方について検討を重ねた。

 さらに2017年12月6日には、プログラミング経験があまりない教員や機材・設備などが必ずしも充実していない小学校においても実施可能となる汎用的な授業モデルの検討・普及を目的に、愛知県刈谷市立双葉小学校でも研究授業を実施。前原小学校での実践を改良し、「電気の性質とその利用」の単元において45分授業を2コマ使い、CA Tech Kidsスタッフのサポートのもと、双葉小教諭が授業を行った。

 従来の学習指導要領では、この単元の授業は「電気の性質について復習しよう」「身の回りにある電気の性質を利用した道具を探してみよう」の2段階で構成されているが、研究授業ではさらに「電気をプログラミングで制御してみよう」を追加。児童自身が電気をプログラミングで制御し、電気の性質を利用した道具を構想するという取組みに挑戦した。

 授業後のアンケートでは、児童から「電気がプログラミングでコントロールされているとは思わなかった」「コンピューターやプログラミングで世の中が便利になっていると思った」などの感想が寄せられた。

 CA Tech Kidsでは、今回の研究成果をもとに全国の小学校で同様の授業ができるよう、教員向け研修の開発・提供を開始することを計画。小学校におけるプログラミング教育の普及発展のため、引き続き力を注いでいくという。
《奥山直美》

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