中学校4割、デジタル教材の学習履歴を使って指導

 デジタル教材の学習履歴を使って指導する授業を行っている中学校が39.3%にのぼることが、ベネッセ教育総合研究所の「中学校の学習指導に関する実態調査報告書2017」より明らかになった。

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 デジタル教材の学習履歴を使って指導する授業を行っている中学校が39.3%にのぼることが、ベネッセ教育総合研究所の「中学校の学習指導に関する実態調査報告書2017」より明らかになった。

 「中学校の学習指導に関する実態調査報告書」は、全国の中学校の主幹教諭・教務主任、理科教員、社会科教員を対象に、学習指導の取組みや意識、ICTの活用状況などをまとめたもの。この調査は2005年より実施しており、報告書では経年比較の結果も掲載している。2017年の調査は4月~7月に実施し、全国の中学校(国立・公立・私立)の主幹教諭・教務主任2,843人、理科担当教員6,569人、社会科担当教員2,753人の有効回答を得た。

 全校的な取組みの実施率をみると、「家庭学習の指導」が91.7%ともっとも高く、「夏休み中の授業や補習」80.6%、「地域や県などを単位とした学力テスト」75.6%、「小・中学校の連携・一貫教育」75.1%などが続いた。前回の2014年調査と比べて増加幅が大きいのは、「小・中学校の連携・一貫教育」10.0ポイント増、「土曜日の授業や補習」8.1ポイント増だった。これらは2010年より増加傾向にあり、特に「土曜日の授業や補習」は2010年と比べて21.5ポイント増と大幅に増加している。

 ICTを活用した授業の実施率は、「デジタル教材の学習履歴を使って指導する授業」39.3%「コンピューター・プログラミングについて学ぶ授業」37.9%、「映像などを使って自宅で予習をさせて学校で学びを深める授業」8.3%。設置者別にみると、「デジタル教材の学習履歴を使って指導する授業」が国立で33.3%、公立で39.4%、私立で38.6%、「コンピューター・プログラミングについて学ぶ授業」が国立で61.9%、公立で38.7%、私立で30.9%「映像などを使って自宅で予習をさせて学校で学びを深める授業」が国立で9.6%、公立で6.5%、私立で19.9%だった。

 また、主体的・対話的で深い学びを意識した授業の実施率は、「考えたり調べたりしたことを工夫して発表する授業」93.6%、「生徒どうしで話し合いながら進めていく授業」92.9%と、いずれも9割を超えた。
《工藤めぐみ》

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